レースの上がり時計に注目してみると、スマイルジャックとヒカルオオゾラの上位２頭だけが３ハロン32秒台を計測。細かい話を抜きにすれば、結果論だが１着馬２着馬の能力が抜きん出ていたと言っても差し支えはないだろう。

　スマイルジャックに関しては昨秋から今春までの一連の成績もあれはあれで実力通りの結果。１年以上も遠ざかっていた久々の美酒とはいえ、条件的にローカルのＧⅢで得意のマイル、しかも新潟外回りと来れば、さすがに格好つけない訳にもいかなかった。

　ヒカルオオゾラも重賞制覇になかなか手は届かないが、ＧⅢならもはやタイミング一つ。以前に陣営が安田記念を狙っているという噂を耳にしたこともあるが、さすがにＧⅠ云々をぶちあげるにはちょっと天井が見えてしまった感もある。いずれにせよ、どこで初重賞勝ちを飾るのかは大変興味深いところ。

　本命のトーホウレーサーは人気以上の健闘も６着まで。馬場が渋ったほうが良いと判断していたが、レース内容と結果からは実は反対で、良馬場のほうがもっとスピードに乗れていたかもしれない印象も。単純だが穴傾向の強いタイプの馬なので、今回の結果はともかく、次走も条件次第で注目しておきたい。

　12着のイケトップガン、さすがにマイル戦は忙し過ぎたが、上がり３ハロンの速さはメンバー中で上位２頭に次ぐ３番手。かつて中日新聞杯３着で上がり３ハロン33.1を記録したように、平坦向きの決め手を備えているのは確か。新潟ではそれほど良い成績を残せていないが、東京で勝ち鞍があるようにコース的に致命的な理由があるとも考えられない。新潟でも距離が延びてスローからの上がり勝負とかなら通用しても不思議ではない。そういう訳で、次走は新潟記念へ出走なら狙い。

08/11 02:37　回顧アクセス：4532