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土曜の馬場を見る限りひとまず阪神は高速状態に近いところまで来ていたかなと思う。ただ超高速までは至っていなかったので、これが日曜日でどうなるか。金曜の段階でかなり馬場造園課も意識して回復させてきたと思うので、当日もそこまで極端な超高速まではいかないかも。まあそれでもかなり速い時計が出てきそうだし、このメンバー構成なら32秒台に入ってくるだけの馬場はイメージしておきたいかな。
展開だがメジャーエンブレムがまずはハナを主張していくというのは確定的かなと。それに対してビービーバーレルの陣営のコメントを見ると強い相手にリズムを崩されたといっていたのでここでメジャーを突く形は恐らく避けて、ある程度最序盤だけ競りかける姿勢を見せつつ直後のポケットを狙う形になるのかなと。そうなると外のアッラサルーテがノーザン・勝己氏名義の馬だしこれが番手を取り切れれば突いていくということはまずない、恐らく後続に対して番手で壁を作ってという形になるだろう。外からはラベンダーヴァレイ辺りも徐々に外から内に切り込みながら2列目外で進めながらでチームノーザンが上手く隊列を作ってという形。ただメジャー自身ペースをコントロールしてしまうと微妙ではあるのでそれなりには作って行くはず。ルメールの自信やこれまでの競馬からもまず46秒台をイメージしておきたいかなと。近走のメジャーは馬自身がかなり前向きになっているので3~4角でもそこまで緩まない可能性が高いと思うし、基本的には大きく緩急なく46.5-46.5ぐらいの平均ペースのイメージで進めたい。馬場が読みにくいがこのメンバー構成なら32秒台の可能性も十分あると思うが、それでもチューリップ賞時に比べれば若干は超高速までなり切っていない感覚なので。
◎メジャーエンブレムは全く迷いがないかといえば嘘になるんだが、全体で見た時に唯一不安があるとすればトップスピードの質になると思う。まあアルテミスSなんかでも47.3-46.8と平均ペースではあるんだが12.4 - 12.6 - 11.9 - 11.1 - 11.2と中弛みで後続に取り付かせての2F戦で、L2の最速地点で緩みの段階で勢いに任せて押し上げてきたデンコウに若干ではあるがキレ負けして並びかけられていたわけなので、本質的にトップスピードの質は武器になるほどではないなと。ただL1でも落としていないし、クイーンCなんかは高速馬場ではあったにせよ46.1-46.4の平均ペースながら11.7 - 11.7 - 11.2 - 11.6 - 11.9とL3最速でこの流れでもL1を12秒台に入らずに踏ん張ってというのはインパクトとしては大きい。実際この流れでL1まで突き放していたというのは凄いし、割とロスなく立ち回っていてエクラミレネール比較で見ても中堅レベルといってよかったフロンテアクイーンを平均ペースからのTS持続戦でここまで千切れるというのはなかなかあり得ないレベル。チューリップ賞組は確かに強いとは思うんだけど、結局シンハライトにしてもジュエラーにしてもペース自体はスローだった中で3着以下を相手に圧倒的たかというとそうでもない。あの馬場ならメジャーが出ていたら普通に46-46.5ぐらいは出してきたとみている。それは3着以降…ラベンダーヴァレイや基礎スピード的にどうかなと思っていたクィーンズベスト辺りでも1:33.0、1のラインで踏ん張れているという点で見ても個人的には超高速馬場で時計そのものの評価は難しい。本当の意味で快速タイプが潰すスピード特化戦ならメジャーのクイーンCみたいに後続もついていって脚を使わされてズブズブになるからね。個人的にはまだメジャーエンブレムのパフォーマンスの方が一枚上だと思う。究極的な切れ味は少なくともデンコウアンジュには見劣るので、とにかくスローに落とさないことだけ。阪神JFでも46.9-47.6と0.7でハイ気味のバランスでもL2最速でしっかりと加速する余力があったわけだし、クイーンCで高速馬場なら46秒フラットに近いところで脚を楽に引き出せてきている。絶対的な基礎スピードの幅が違うので、今の馬場でも46で入れば46.7~8までで踏ん張れるとみているし、阪神外回りなら4角出口からペースを引き上げる形になると思うので極端なトップスピード戦に揉まず並んだろう。正直もうちょっとジュエラーやシンハライトに人気を吸ってもらいたかったのは本音なんだけど、2列目からでも問題ない馬だしポケットからでも動ける馬だし、余程出負けとかでもしない限りはというところかな。スピード色が強くなってきているここ2走の感じなら。素直に信じたいかな。ノーザン勢がメジャーに対して不利になるような最序盤の出方もしてこないと思うし、ビービーもクイーンCでヘタレそうな感じだし、行き切れない形もなくはないと思うがここは信頼したい。
〇ジュエラーはシンハライトとの比較をしたときに、この馬は基礎スピード面を高いレベルで要求された方が良いだろうという点を取った。この馬の場合チューリップ賞よりもシンザン記念の方が印象的には大きくて、京都芝外1600m戦で良馬場、46.3-47.8と明確にハイ。メジャーも強敵だがメジャーですら明確にハイバランスとなるレースは経験していないし(まあ自身が後半落とさないから平均になるんだが;)、その流れの中でやや出負け、内目の枠でポジションリカバーできず、ミルコの良さが出にくい最序盤。それでも11.5 - 11.8 - 12.3 - 11.7 - 12.0とポテンシャル戦の中で後方から直線で外に出しながらL1で猛然と突っ込んできた。L1の段階で4馬身差ぐらいはあった中でタイム差なしまで突っ込んできているわけで、ここでの脚は恐らく11秒前半、この馬の上がりが34.5ということを考えれば恐らくL1最速。この形で脚を出し切れていないという点でシンザン記念の中では一番底を見せなかった一頭といえる。厳しい流れになりながらも脚を引き出せたという点で基礎スピードの幅が広いというのは第一印象だったし、この一戦で桜花賞でメジャーエンブレムの正攻法の競馬を破るチャンスがあるとすればこの馬ぐらいだろうという認識だった。ただ、チューリップ賞ではシンハライトの池添に外から被される形でマークされたとはいえ一つ内を通しながら直線での叩き合いで首の上げ下げレベルとはいえ屈してしまった。46.8-46.0とこれでもスローバランスになってしまうほどの超高速馬場で12.2 - 12.1 - 11.2 - 11.1 - 11.6と少し緩んでの再加速で超高速を考えると極端ではないにせよトップスピード戦となった。そこでTS持続でも高いレベルは見せたが、そこに関してはシンハライトの方が上だったといえる。ただシンハライトは流れた2走前が物足りなかったのに対してこちらはシンザン記念で高いレベルで底を見せないハイペース適性を見せた。この馬場でメジャーが46秒で入った時には後半は確実に46秒後半のレベルになる。そうなれば基礎スピード面の高さで対シンハライトでは優位に立てる可能性が高いとみている。そのうえでメジャーを呑みこめるかという点だが、それでも現時点ではメジャーのスピード面の高さは圧倒しているし、TS持続力も非凡。メジャーの競馬になるのであればメジャーの方が上とみた。
▲ビービーバーレル
この単穴はメジャーを喰うチャンスがあるという意味ではなく、単に二桁人気で人気薄の超大穴という意味合い。まあ超大穴というほどでもないとは思っているんだが。まず前走だがこれはちょっとリズムを崩しすぎた。ペースバランスで見ても46.1-46.4と平均ペースだがこれは勝ち馬が強すぎただけで、前半の46.1は本来ハイペースであるべきで、2着ベースで見れば46.1-47.1だから1秒のハイで明確である。これを追いかけすぎたのはハッキリ言って結果的には厳しかっただろうと。ただ、この馬の良さは2走前の様に前半無理をしない時のTS持続力にある。2走前は47.5-46.8とそれでも平均ペースの範囲内で進め、12.0 - 12.1 - 11.6 - 11.2 - 11.9と底からしっかりと加速してのL2最速、L1では落としているがTS持続戦で時計、ラップ的には優秀。ペースは違うにせよ前日のニューイヤーSが1:34.3なわけなので、これは時計的にもラップ的にも高いレベル、2着以降も問題なく寄せ付けなかった。この馬の評価が難しいのは恐らく府中で全然ダメだったことが大きいと思うが、4走前は進路なく詰まって下げながらになったので大きく崩れたのも大きいが、3走前で分かったのは上り坂地点での加速が得意ではないなという感覚だった。新潟でのパフォーマンスや前走でもしっかりと加速できているので4角以降が下り坂、そこからのTS持続戦になりやすい阪神マイルというのはかなり面白い条件になりそうだなと。後はペース次第。メジャーがガンガン飛ばしていく形についていくと苦しいが、3列目のポケット辺りで無理をせず脚を溜める形であれば自身で47-46ぐらいを刻んでくる可能性は十分にあると思う。血統的にも高速馬場巧者の可能性が高いし、同型ならラベンダーヴァレイ辺りとの比較になると思うが、枠の関係やメジャーを意識しながらの競馬ができること、3~4角ロスなく立ち回ってTS持続で噛み合う可能性があるのは大きい。勝ちに行ってハナを取ってスローへのコントロールも面白いとは思うんだけど、まあそれでも陣営のコメントから無理せずTS持続力を引き出せそう、下り坂加速の阪神外という点で狙いたい。
完全予想はこちら↓ 04/10 13:57
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