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下記は、過去5年の勝馬と位置取り、血統である。
2023年
ジャックドール 1→1→1
父 モーリス
母父 アンブライドルズソング
2022年
ポタジェ 5→5→4
父 ディープインパクト
母父 オーサムアゲイン
2021年
レイパパレ 1→1→1
父 ディープインパクト
母父 クロフネ
2020年
ラッキーライラック 3→3→5
父 オルフェーヴル
母父 フラワーアレイ
2019年
アルアイン 3→4→4
父 ディープインパクト
母父 エッセンスオブドバイ
傾向は単純明快で、「アメリカ競馬的な前向きさ」が問われるレースとなっている。母は常にアメリカ血統が入り、そんな馬が4角5番手以内の競馬をしている。
今週末は晴天が続く予定で、良馬場での開催が見込まれる。更に今週からは仮柵が設けれ、馬場の内側の傷んだ部分がカバーされる。
内枠の差し馬や、先行馬に注目だ。
◎ジオグリフ
(血統)
父ドレフォン
母父キングカメハメハ
(オプション)
「1800→2000㍍」距離延長、「G2→G1」格上げ、多頭数内枠、「先行→差し」位置取りショック。
血統面、ここ一連の前向きなレースっ振り、近走ダートを使った事、距離延長ステップを高く評価。
アメリカ色強い父、近走常に先行策を取り前向きさを見せており、条件的にはピッタリ。
ダートで前傾ラップを2戦、更に前走芝のハイペースを体験し、精神活性化が煮詰まった状態であると考えている。更に今回は距離延長という事で、先行しやすいステップ。この馬のアメリカ的な前向きさを生かしやすい環境も整った。
アメリカ色らしく、1ハロン程度の軽い距離延長で、前向きさを助長するステップを好む。朝日杯(1600㍍)5着→共同通信杯(1800㍍)2着→皐月賞(2000㍍)1着と、1ハロン延長でパフォーマンスアップを見せるのは、父の血によるところが大きい。
しかし、気の良いタイプではなく、ゆったりとしたペースで矯めを作るのは苦手で2ハロン以上のキツい距離延長は向かない。また、切れ味のあるタイプでもないので、府中の根幹距離G1は向かない。ベストは小回りコースとなる。そのあたりは、実績にもしっかり表れており、この馬の2つの重賞勝鞍は、いずれも小回りコースでのものだ。
父の血統イメージからか?、サウジカップ、ドバイWC、南部杯、チャンピオンズCとダートを使っては無駄に時間を費やし、適性のあるレースの出走チャンスを逸して来た。
この馬の母は、ノーザンテースト→サンデーサイレンス→キングカメハメハ…と社台、ノーザンファームの歴代クラッシック種牡馬を重ねて生産された馬で、物理的に芝適性が強くなりやすい下地がある。
それ故に、ダートに拘ったのは間違いだったと考える。
それも、前々走までの話で、今回はきっちり適性レースを選択してきた。久し振りの激走に期待してみたい。
レーティング世界最強を誇ったイクイノックス、昨年のグランプリ馬ドウデュースの両頭を皐月賞でまとめて破ったのは、他でもないこの馬である。
○ハーパー
(血統)
父ハーツクライ
母父ジャンプスタート
(オプション)
「2500→2000㍍」距離短縮、多頭数、「先行→差し」位置取りショック。
意外と集中力に依存したしぶとい走りを見せるタイプだが、ちょっと突き抜けようとする気力が薄め。勝ち切る公算は低いが、しぶとい走りで激戦を粘り抜く走りで馬券圏内に入り込む公算が高く評価してみた。
しぶとさが売りで、キレ味に欠けるタイプな為、先行策メインの戦歴となっているようだが、体力依存タイプではない。
逆にむしろ体力補完が欲しいタイプで、今回のような距離短縮があると有り難い。
重賞で連対したのはクイーンCとオークス。実はこの両レースは、4角で同じようなポジショニングで同じような状況に置かれていた。馬群中段のゴチャゴチャっとした場所に包まれていたが、そこから器用に馬群を捌いて進出し、差して来ている。
クイーンCではドゥアイズをしぶとく競り落とし、オークスではリバティアイランド以下が体力切れを起こす最中しぶとく浮上し、ドゥーラを押さえた形。どちらも馬体を併せて強さを発揮しているのも特徴だ。
前売り単勝1番人気には驚いたが、正直単勝というよりは、ワイドや3連複で狙いたいタイプ。
▲ミッキーゴージャス
(血統)
父ミッキーロケット
母父ディープインパクト
(オプション)
「捲り→差し」位置取りショック、多頭数内枠、生涯初古馬牡馬混合G1。
馬体重の発表まで評価を待った。というのも、3連勝と同様のレースをしてしまっては体力切れする可能性が高いからだ。
デムーロ騎手は、体力本位の騎乗が上手い騎手。しかし、牝馬が牡馬相手に体力ゴリ押し系の競馬しようものならば、体力的に不利。
上手く前向きさを末脚の爆発力に繋げた方が良い。
馬体が減るという事は、パワーが減るという事でスタートダッシュを弱める要素となる為に、差しに回りやすくなるのだ。
気力と体力が充実したタイミング、さらなる飛躍に期待。
△ソールオリエンス
(血統)
父キタサンブラック
母父モティヴェーター
(オプション)
「2500→1800→2000」バウンド距離延長、外枠。
ここ3戦とは、明らかに違う臨戦過程を評価。
毎回言っている事だが、この馬はゆったりとしたペースを好み、矯めを生かす競馬が得意。緩化ステップが基本となる。3歳三冠レースは、皐月賞(2000㍍)→ダービー(2400㍍)→菊花賞(3000㍍)と常に距離延長となる為、常に安定して力を発揮し全て馬券に絡んだが、有馬記念は「3000→2500㍍」と距離短縮のペース激化ステップとなる為、パフォーマンスを落とした。
そして今回は200㍍の距離延長となり、僅かながら得意なステップとなる。
前走の中山記念では、前半58.6のハイペースに苦しむレースを経験。多頭数での激戦に対する免疫力を付けた上での得意ステップとなる。
ハイペースの前傾ラップだったものの、開幕馬場で、稍重と言えど前が残る競馬。そんな中、外差し競馬で4着健闘は、やはり自力が違っている。
今回はここ3戦とは違い、追走が楽に感じるタイミング。パフォーマンスアップに期待してみたい。
▽ベラジオオペラ
(血統)
父ロードカナロア
母父ハービンジャー
(オプション)
「2000→2200→2000㍍」バウンド距離短縮、「G2→G1」格上げ、多頭数、生涯初古馬G1。
✕プラダリア
血統面に限っては理想的だが、身が伴っていなければそれは無意味。
肝心要な事が少なくとも2つは抜けており、根幹距離G1では荷が重い。
1つはスピード面。これまで、2000㍍以下での勝鞍が無い事。
そもそも、新馬や未勝利時から2000㍍で勝てず、2400㍍に距離を延ばした経歴の持ち主。古馬になってもスピード不足は解消される事はなく、ローカルG3新潟記念でもはね返された。
もう1つは力量面、ダービー5着、菊花賞7着、宝塚記念6着、有馬記念14着…これまでことごとくG1で跳ね返されており、G1が力量的に壁になっていると考える。
大半のG1初制覇は、G1挑戦2〜3戦目までには達成されるものだ。先週のマッドクールの高松宮記念制覇も、G1挑戦2戦目にして達成されている。
✕ステラベローチェ
皐月賞3着、ダービー3着と言っても、それは「今は昔」。富士Sを先行して足りなかったから、前走はOPクラスの最低ランクまで落としたというのが真相だろう。
これまで常に、G1レベルを相手と戦って来た馬が、セカンドクラスの馬がメインに構成されたメンバーを見れば、そりゃ鮮度を感じるし、「苦→楽」を堪能出来る。だからこそ前走で高く評価した訳で、過去の強さを引きずって評価した訳でない。
相手の極端な弱化に対して素直なリアクションをするという事は、力量の低下、気力の低下を意味する。
G1は、厳しい攻防に耐えうる気力と力量が問われるレースで、下級条件とは全く異なる構造を持つ。
力量不足の馬は3ー4角で篩に掛けられ脱落し、最後は必ず力量の高い者同士が残り、必ず厳しい攻防戦となる。
逆に古馬のリステッドは、所詮重賞クラスでは力量的に足りない者同士の争いだ。
G1とリステッドでは、全く次元の異なる要素が問われる。だからこそ、格上げステップでのパフォーマンスアップだけでなく、「格下げステップでのパフォーマンスダウン」をも高く評価するのだ。
弱い者同士との叩き合いで、タイム差無しでやっと勝利したような馬が、3ランク上の馬相手に勝てるとも思えない。
血統面では、バゴはフランス色。「道中はゆったり→長い直線で末脚を生かして」こその血だ。直線が短い内回りコースでは、レース前半からペースが早くなり、じっくり構えたいフランス色とは真逆の物理適性が問われる。だからこそ、「アメリカ色」が重要なのだ
ジオグリフ、ハーパー、ミッキーゴージャスは、マイナス体重で更に評価アップ。ソールオリエンスは馬体を増やして欲しかった。 03/31 15:11
夏影 予想歴41年 回収率% | 予想のベースになっているのは、今井雅宏氏考案の『Mの法則』。 総拍手獲得数:1260 | |
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