2:01.1　12.3 - 11.2 - 12.0 - 12.3 - 12.5 - 12.4 - 11.8 - 12.0 - 12.2 - 12.4


　どう見ても凡戦。前半もしっかり時計が出るペース、Ｌ４最速でＬ１も12.4と落として各馬力を出し切ったラップ推移と言える。その中で、同日の500万下が2:01.9。勝ち馬が相当の器だった可能性は否定しないが、1800ｍでも1:49.1とハロン12で計算すれば、500万下とそう差のない時計内容。かなり残念な一戦だったのではないかと思っている。どうでもいい話ではあるが、西はバブルガムフェロー産駒、東はスターリングローズ産駒とマイナー種牡馬の重賞制覇は素直にアツイ。特にスターリングローズ産駒やサウスヴィグラス産駒が活躍しているとＪＢＣＳの価値も高まっていいなあと思ったり。あとはマイネルセレクトが頑張れば。


１着アスカクリチャンはまずまずのスタートからすっと下げて中団ぐらいで進めようとするが、横長になってコーナーワークで結局好位ぐらいについた。道中はシンゲンの後ろぐらいで楽に進めて３角へ。３角で割と楽な手ごたえのシンゲンが前に取り付いて行って、内目からその後ろを推して追走。４角で中目を追走し、鞭を打ってシンゲンに併せに行って４～５番手２馬身ほどで直線。序盤でジリジリ伸びて前を捕えにかかる。Ｌ１で抜け出すが外からトーセンラーの猛追を受ける。それでもハナ差だけ凌いでの勝利となった。う～ん…。今の時計が掛かる馬場もあるんだろうけど、この馬の場合はＬ１落ちるしんどい競馬が良いみたい。新潟外回りで強いという点からも、単に馬場が良かったと考えるよりは、今回Ｌ４最速でばてる競馬になったのも影響したんじゃないかなと。まあこの馬場でこの競馬ができたのだから、馬場不問という点では評価できるかも。あとは2000ｍの一貫ペースで問題なく好位から抜け出せたのも新たな一面。ただ、前述のとおり時計的には平凡、55kgでほぼ完ぺきに運ばれてハナ差なので、今後重賞戦線で主役とまでは苦しいんじゃないかな。色々恵まれた点は多い。時計的な評価はできないし、Ｌ１も落としているレースラップからも、地力面で評価するというのは厳しいような気もする。次走人気するなら狙いは下げたいところ。


　２着トーセンラーは五分のスタートから一旦下げて後方で進める。道中ペースの割には団子になって、その真っ只中で進める。３角で中目追走、４角でもそのまま外に出さずに馬群の中を割って後方集団で直線。序盤で何とか進路を確保すると外からしっかり加速して中団まで押し上げる。Ｌ１で鋭く伸びて流石と言わせるだけの脚を見せるが時すでに遅し、ハナだけ届かず悔しい競馬になった。ん～ちょっと不運だったかな。岩田は下手に乗ったと言っていたけど、あの枠でこの馬の競馬をしてこの展開ではちょっと仕掛けが遅れるのは仕方ない。幸いＬ４最速戦でＬ１落ち込むラップになったので圏内までしっかり食い込めたという点はあるかも。平均的なラップで道中団子、仕掛けがワンテンポ遅れた、Ｌ１でバテ差だけではなくしっかりトップスピードも見せたということを考えると、時計・相手関係は評価できないが、この馬のパフォーマンスは多少なりとも戻ってきたかなという気はする。アスカクリチャンはほぼ最高に展開が向いたし、トーセンラーはかなり苦しい競馬になった。正直ショックを受けた人も多いかもしれないけど、個人的にはあまり気にしなくていい敗戦かなと思う。むしろ、持続戦でしっかり対応できたし、ハンデも57kgだったんだから今の馬場でこれだけやれれば夏戦線は戦っていけると思う。個人的にはコーナー緩い札幌記念は合いそうな気がするので、狙ってみても面白いかも。良く頑張ったと思います。


　３着ミキノバンジョーはまずまずのスタートから二の脚よくすっとハナを取りきる。後半でようやくケイアイドウソジンが競りかかってくるが、コーナーワークで結局楽に逃げることに。道中若干緩めにペースを進めていくが、３角手前で意識的に押してペースアップし３角。３～４角で内目を押しながらリードを作るような形で１馬身差リードで直線。序盤でケイアイドウソジンを突き放して逃げ切るかと思わせる脚色だが、Ｌ１で伸びを欠き後続の急追を許す。それでも何とかジリ馬ケイアイの追撃を封じて３着を守りきったという内容。馬場は確かに重かったし内目は伸びを欠く馬場だったけど、ラップ推移からはそんなに苦しいというほどではない。Ｌ４最速ではあったけど、そこで引き離せていたし、リードを保って直線を向いた割にＬ１で落としているなあというのが正直なところ。55kgを考えると少し残念ではあるけど、こんなもんかもしれない。レースレベル自体は平凡なので、流れに沿って競馬ができたことを考えると次走は狙いにくいかもしれない。2000が長かった可能性はあるので、そのあたりをどう判断するかですね。現状2000ｍでこの馬場では。高速新潟とかだとまた別問題だし難しいところ。今回で評価は難しいかな。３着には入ったけど。


　４着ケイアイドウソジンはまずまずのスタートから積極的に押して行かれるが二の脚で見劣りスピードに乗るのに時間がかかった。それでも外の馬場の良さと１角までの距離を活かして何とか２番手まで押し上げ、ハナをも狙うがコーナーワークで断念、２番手。道中少し緩めのペースになったのでこの馬としては追走は楽で、２番手キープ。３角でペースアップされると１つ外でミキノバンジョーに必死に食らいつく。４角でゴリゴリに押されるが手応えで見劣り差を広げられて１馬身差で直線。序盤でジリジリ、逆にミキノに少し差を広げられるが、Ｌ１で真骨頂のしぶとさを活かしてミキノに急追。それでも及ばずハナ差で４着となった。この馬場でスピードが問われにくかったというのと、道中ペースが上がりきらずに追走が楽だった点、更に仕掛け地点がＬ４でＬ１のしぶとさを問われたという点で嵌りました。もちろんこの馬のタフさがあればこその４着なのは確かだけど、時計の出る馬場の2000ｍでこの競馬は望めないと思います。上位には来たけど、確実に距離が短い。こういう馬場なら2000ｍでもというところ。ハンデ56kgを考えると意外と頑張ったとはいえる。


　５着ニシノメイゲツは五分のスタートからある程度の位置を意識するが、結局コーナーワークの末に後方から競馬になった。道中は内にトーセンラー、外にエクスペディションという形で後方を追走して３角。３角で中目を追走、４角で少し押し上げて中団で直線。序盤で少し内に進路を切り替えてジリジリ伸びてくる。Ｌ１でもジリジリ伸びてきてはいるが、前を捕えるほどでもなく、外からは差されての５着となった。ハンデ53kg、割とロスなく乗れたけど、最後は走ったところの差もあったのか、伸び負け。オープン特別級なら目途はたったと言えそうだけど、サマー2000シリーズで戦えるほどではないと思います。昇級初戦としてはまずまずだけど、上位との差は小さくはないし、レースレベル自体も疑問なので評価は難しい。


　７着ゲシュタルトは五分のスタートからある程度積極的に前目につけて４番手の内ポケットを確保。道中は楽に進めて３角へ。レースがペースアップしたので最内にがっぽり進路が開いたのだが、追われても追走に苦労し、４角でも差は詰まらずに４番手２馬身差ほどで直線。序盤でも最内からジリジリ。最後は圏外と分かったか進路がなかったか追わずに流して７着完敗。ん～まあ終始最内で、馬場を考えると苦しかったかな。57kgでこの競馬ではね。ペースアップの地点、Ｌ１の落ち込みからも相手関係を考えれば上位に来なきゃならない展開だった。何らかの敗因があるはず。ハンデ、休み明け、馬場差。考えられるところはこの辺。


　８着エクスペディションは五分のスタートからある程度押されるが、行き過ぎたのか今度は少し下げるような形。そのまま後方集団に取り込まれ、トーセンラーに内に入られ窮屈になって１角へ。結局２角過ぎではトーセンより後ろの位置になってしまった。向こう正面で押し上げてトーセンラーより前に進める。３角で大外から一気に仕掛けて押し上げていく形。４角でも大外を追走し中団ぐらいまで押し上げるが、内からダイワファルコンが脚色良く併せられてしまい、出口で振られて少し態勢を崩して直線。序盤で脚色見劣って、Ｌ１でもダイワファルコンを交わすのが精一杯の８着完敗。ん～とりあえず全体的にかなり雑な競馬になったのと、地味に要所で小さくないロスが何個もあったという感じ。特に序盤、前半35.5の流れはレースの時計を比較すれば速い箇所で出して、下げて、揉まれてコーナーワークで下げるというのは痛い。それと３角手前からのペースアップで最速地点の３角から大外ぶん回し、４角でダイワに目標にされて押し出される始末。かなり下手を打ったレースではないかな。浜中は調子いいけど、雑な競馬と思い切った競馬は紙一重だなという典型的な競馬になったように思います。今回のようにコース取りとロスのない競馬が求められたレースでこの競馬では流石に苦しい。馬自体は個人的には条件不向きと思っていたんだけど、これでこの競馬なら夏の高速小倉で巻き返し可能でしょう。これでハンデが少し軽くなれば面白いかもしれない。いずれにせよ、騎手のミスが多分にあると思うので、レースレベルに関わらず、この敗戦はあまり気にしない方が良いかと思われます。


　９着ダイワファルコンは五分のスタート、少し外からぶつけられるが大きな不利なく、好位の内。ぶつけられて少し掛かるぐらいの競馬。馬群の中で窮屈な感じに映るものの、何とか中団で進める。道中も騎手の重心が後ろ、口を割って掛かっている状態で進める。３角手前のペースアップから追走をはじめ、外目追走。４角でエクスペディションが来たので、内からそれに併せる形で中団で直線。直線序盤は一瞬来るか？という感じだったがその外トーセンの脚色には遥かに及ばず。Ｌ１で伸びを欠きエクスペディションにも差されての９着に終わった。ゲートでぶつけられて掛かってしまったような気がしますね。特に今回かなりハードに追い切られていたし、それとゲートでのことが相まってしまったように感じます。ただ、この馬はディセンバーＳでもそうなんだけど、どうも持続戦は得意ではないような気がしてきた。中山金杯は一応５Ｆ勝負ではあるけど、全体を考えるとＬ２－１の速さが目立つレースだし、序盤のペースも遅かった。実はタフな競馬は苦手かもしれない。金杯のビジュアルイメージを持つと良くないかもと思って直前で印に入れなかった馬なんだけど、これは少し考えてみる必要がありそう。今回の敗因が掛かったからなのか、タフな馬場で持続戦になったことによるものなのか。いずれにせよ、上研究ではトップスピード型の競馬ではあるので、追い切りや金杯に惑わされないようにしたい。


　１２着タッチミーノットは五分のスタートから押して先行策、いい位置を確保したとみると無理せず３列目の外で満足する。向こう正面では少し緩いぐらいだが、やや追走気味でもポジションを上げられず。３～４角でも外目、かなり追われているがジリジリと食らいつく程度で直線。序盤でスムーズにシンゲンの外に出すと、手応えの割には頑張っていたが、トーセンの脚色を見て、前との差を見て流すような形で惨敗の１２着。ん～まあ難しいところだけど、やっぱり追い切りで反応が悪かったのもあるんじゃないかな。今日は要所で全然動けなかった。もちろんペースアップした３角以降はある程度速かったし仕方ないけど、向こう正面の緩い地点でも少しおっつけ気味だったし、出来が万全ではなかったか、馬場が合わなかったか。序盤出していったのもこの馬としてはあまり良くなかったかも。大体が器用さがないダンスの仔なんだし、素直に後方から競馬した方が良いような気がする。いずれにせよ、負けすぎなのでそれ以外の敗因が大きいとは思いますが。



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07/10 13:04　回顧アクセス：4895