ミゼリコルデ、鉄砲よりも坂のあるコースには多少不安もあったが、外差しの馬場と1400の流れが良かったか、直線は外から１頭違う決め手で見事に突き抜けた。全体のラップからも、前崩れではなく自身の末脚で勝負を決したことは明らか。昇級でも通用するは何とも言えないが、距離マイルまでで直線が短めのコースで決め手勝負なら、それなりには通用するかもしれない。

　断然人気のオセアニアボスは武豊の上手なエスコートで好位から直線でうまく抜け出したが、抜け出してからがとにかく見ててもどかしい。モタモタして突き抜けられない。２着はしっかりキープして後続こそ完封したが、決め手と持続力では少なくとも勝ち馬には完敗だった。昇級で即通用したといっても、相手関係と人気、あのレース内容では全くもって威張れた成績ではない。そもそも本当に強い馬ならば、ああいう競馬はしないものだ。

　相手関係と騎手次第では次回も２、３着を拾いそうなので、今回はあえて次走危険とはしない。だが、人気とレースでのパフォーマンスのバランスを考えると、やはり「そう強くもないし馬券的にも美味しくもない」というのが、現在のオセアニアボスへの下馬評になると思う。

　次走狙いは出遅れなどでレースそのものに不参加だった２頭の巻き返しに注目。

　ミルクトーレルは本来外差し馬場が大歓迎のはずなのに、意外なまでに大敗。肉体的にせよ精神的にせよ、コンスタントに使い詰めてきた影響がここにきて噴出してきたか。次走大幅に人気を落とすことはないだろうが、これ以上上積みも期待できる雰囲気はなく、様子見としたほうが良さそうだ。

04/07 16:06　回顧アクセス：3100