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・先週の馬場状態
注目したのは、先週日曜日のディセンバーS(芝1800㍍)。
3連単の配当が330万円超えという、超波乱となったレース。
波乱の原因は、好走馬と凡走馬の血統を見れば理解出来る。
勝馬は逃げた6番人気のローザノワール。
ローザノワールの父マンハッタンカフェは、イギリス色の強い血統背景を持つステイヤー。
母はオーサムアゲイン✕サドラーズ系とダート向けの血統イメージ。
総じて、上がりの掛かる競馬向きそうや血統構成。
実際、レースでは前半60.6と遅い流れだったにも関わらず、上がり35.2、勝ち時計は1.47.7と、かなり掛かっている。
2着は12番人気のヴァンランディ。
4角6番手の位置から差して来ている。
母系はやはりイギリス色の強い血統。
3着は15番人気のソッサスブレイ。
父コンデュイットは、イギリスのセントレジャーS、Kジョージ&QエリザベスSの勝馬。
1番人気のアドマイヤハダルは、父ロードカナロア✕母父ディープインパクトという主流血統。
2番人気ラインベックも、父ディープインパクト✕母アパパネという主流血統。
主流血統馬が、5着、4着と共に人気を裏切っている事からも、イギリス血統馬には非常に有利な馬場だった事が考えられる。
・展開の考え方
パンサラッサは2番の絶好枠。
タイトルホルダーは大外枠を引き当ててしまった。
中山2500㍍は、スタートするとすぐに3コーナー。
大外枠からハナを奪いに行くのは、距離ロスが大きくなり至難の業。
パンサラッサは前走、前半57.3のハイペースを刻んだ後の距離延長。
タイトルホルダーは菊花賞からの距離短縮。
パンサラッサは距離延長による体感ペース鈍化、タイトルホルダーは距離短縮による体感ペース激化。
どちらが、楽にハナが奪えるかは自明。
タイトルホルダーは無理をせず、素直に番手か好位付けの競馬に徹すると考えるのが普通だろう。
スタートからのポジション争いは早い段階で落ち着くと見る。
番手〜好位にタイトルホルダー、エフフォーリアと、力量のある馬2頭が前目の位置取り。
体力消耗の激しいオーバーシード馬場で、しかも長丁場。
パンサラッサ的には、前走のようなハイペースではなく、比較的ゆったりとしたペースに持ち込みたいところ。
しかし力のある有力馬とは、早めのタイミングで馬体を併されたくはない。
長時間馬体を併せれば、必ず力量のある馬に力負けしてしまうからだ。
道中ある程度(3馬身以上は)後続を離しておきたいところだろう。
変にスローに落とそうものなら、道中タイトルホルダーに交わされてしまう可能性も出てくる。
ハイペースと言われるほどのペースにはならないにしても、スローにも落とすとも考えにくい。
平均ペースくらいになるだろうと見ている。
パンサラッサは前走を圧勝しているが、ハイペース逃げを敢行した為に疲労を抱えてる公算が高い。
運良くスロー逃げが成立したなら残れるが、今回は500㍍の距離延長がマイナスに影響するはずで、勝負どころからはかなり苦しくなるだろう。
タイトルホルダー的には極力後続に脚を使わせたいので、おそらく早めにパンサラッサを捕えに行くと見ている。
・注目点
馬場的にも、展開的にも上がりの掛かる競馬になる事が予想される。
イギリス血統馬、ドイツ血統、アメリカンステイヤー血統、オセアニア血統には注目したい。
凱旋門賞の勝ち時計は2.37.6。
中山競馬場よりも起伏のあるコースで、且つ道悪で行われた事もあり、かなり時計が掛かっている。
2.37.6は、日本の馬場なら2600㍍を走破出来るタイム。
実際は「2400→2500㍍」距離延長なのだが、馬の感覚からすれば、「2600→2500㍍」擬似距離短縮になり、体力補完効果が得られると考える
凱旋門賞帰りは、注目すべきステップと考える。
◎タイトルホルダー
母はイギリス産。
今回は、番手か好位に位置取りを落とす事を想定。
「距離短縮+斤量減+十分なレース間隔」という、「菊花賞特典」が魅力。
外枠発走ゆえ、多少位置取りを下げ過ぎても揉まれる心配が無いのは良い。
前半はムキにならず、後半は早めに後続を引きずり出す感覚でレースを進めて欲しい。
○クロノジェネシス
父はフランス血統、母は主流血統。
タイプ適性には、バテてから強い消耗戦タイプではなく、矯めを利かせて末脚を持続させて強いタイプで、血統的な魅力は皆無だが、ステップ的な魅力は大きい。
海外遠征でフレッシュさを得た事の他に、「擬似距離短縮」(前出)による体力補完効果、「先行→差し」位置取りショックの効果も期待出来る。
▲シャドウディーヴァ
母はイギリス産。
下記は、重賞で馬券に絡んだレースとその勝馬(2021年府中牝馬Sは2着馬)。
2021年
府中牝馬S 1着
2着 アンドラステ(ドイツ牝系)
マーメイドS 3着
1着 シャムロックヒル(ダート向け)
東京新聞杯 3着
1着 カラテ(ダート向け)
2020年
府中牝馬S 2着
1着 サラキア(ドイツ牝系)
東京新聞杯 2着
1着 プリモシーン(オセアニア牝系)
2019年
フローラS 2着
1着 ウィクトーリア(父はイギリス牝系)
一見キレ味自慢の府中巧者のイメージがあるが、一緒に馬券に絡む馬は非主流タイプ。
実は、これにはちょっとカラクリがある。
府中牝馬Sは非根幹距離レースで、非主流血統向けのレース。
東京新聞杯は2月の前半…つまりはシーズンオフに開催される。
つまり、シーズン中に活躍する主流血統馬が活躍しないタイミングのレース。
だから、非主流血統馬が府中の根幹距離レースで好走出来るのである。
G1で最もパフォーマンスが高かったのは、4着に入った秋華賞。
この年の秋華賞は、前半が58.3とハイペースになり、上がりが36.4と掛かっている。
実は消耗戦向きの一面を持った馬なのである。
前走はキレ負けで、主流血統馬相手では仕方のないところ。
むしろ、先行して前向きさを見せた事を評価したい。
物理的には、前走より向くので前進があっても良い。
△エフフォーリア
本来は根幹距離レース向き。
皐月賞の内容から、レースに対する融通性はある。
射程圏ぎりぎりの位置から差す競馬で。
△アカイイト
アメリカンステイヤー色の強い血統背景に魅力。
極めて異端のローテで同路線馬が存在せず、且つ前走圧勝。
フレッシュさあり、ストレスの無い状態。
再び激走があってもおかしくはない。
✕ステラヴェローチェ
距離延長の菊花賞で位置取りを上げられないとなると、かなり出脚が鈍いタイプという事になる。
今回は距離短縮によるペース激化ステップ。
スタート時から追走に苦しむ事が、容易に想像出来る。
夏影の裏予想
https://linevoom.line.me/post/_dcIpBLirTRuJ7XsEygcR8wS4Su... 12/25 17:34
夏影 予想歴38年 回収率% | 予想のベースになっているのは、今井雅宏氏考案の『Mの法則』。 総拍手獲得数:1260 | |
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