マストビートゥルーは昨年冬の阪神で1000万下を卒業後の３戦が、13番人気１着、15番人気５着、８番人気１着。勝つ競馬を一度覚えると馬という生き物は変わるものなのか、ここ最近は人気薄に反発するかのような目覚しい好走が続いている。自分も小倉大賞典でのみ予想で狙いとしたが（涙）、最近個人的に注目している馬の３本指に入る１頭。大阪城Ｓもナンデ予想陣でこの馬に重い印を付けてた方々が多かったのもとても印象的。ここは本当にレベルが高いと痛感（汗）。

　さて、この馬の長所といえば、やはり相手なりに走れることに尽きるだろう。ただ、これまでは馬のメンタルが弱かったのか虚弱体質なのか、どちらかというと相手なり「過ぎていて」、本来の長所が勝ち味に遅いという悪い方向に表れていたような気がする。それが1000万下の卒業を機に、性質が反転して本格化と相成ったようである。

　一見すると好走時は時計やコースなどのレース条件に恵まれて走っているだけにも見えるが、今回では阪神で上がり34秒台の末脚も使っているし、小倉では大賞典や過去の夏競馬で速い時計にも無難に対応している。中京・小倉といった小回りも難なくこなし、派手さや人気こそないが、致命的な欠点はむしろほとんど見られず、世間の評価以上の実力は持っている、影の実力派といっても申し分はなさそうだ。

　次走はさすがにもっと評価されてしまうかもしれないが、今回の走破タイムもそれほど目立たないので、重賞や強敵が相手のケースならまた人気薄になるかもしれない。むしろ、そのほうが、この馬の「相手なり」をうまく引き出してくれるのでは、との期待さえある。単勝では買えなくても２着３着ではまだ美味しい馬券を演出してくれる可能性は十分秘めている。

03/12 14:56　回顧アクセス：1090