【回顧】
前傾ラップではあるが、ハイペースという程ではなかった。
レース序盤のダッシャーゴーゴーの斜行とレース中盤のウエスタンビーナスの競走中止で不利を受けた馬が多数いた。

キンシャサノキセキはスタートを決めて先行。前述のダッシャーゴーゴーの斜行により手綱を引く場面もあったが、大きく後退することなく3番手を追走し、直線では先に抜けだしたダッシャーゴーゴーを残り100で交わして、最後は2着に1と1/4馬身差をつけて勝利。
このレースを最後に引退するようで、結果的に有終の美を飾ったことになる。南半球産馬で日本産馬よりも半年若いとは言え、8歳馬の勝利はやはり立派。と同時に、キンシャサノキセキに連覇を許した若い馬達にはもっと頑張って欲しかった。

サンカルロは抑えた感じはなかったが自然と後方からの競馬になった。下がっていったウエスタンビーナスに対してブレーキをかける不利があったが、直線は馬群を縫って内を突き、狭いところをこじ開けて上り最速で2着。
キンシャサノキセキには完敗で、やはりベストは1400だと思う。

アーバニティは中団の内を追走。ウエスタンビーナスが下がった場面で一瞬手綱を引いたが、大きくポジションを下げることはなかった。直線は3分どころに出して伸びて3着に健闘。

4着入線のダッシャーゴーゴーは外枠の距離ロスを気にして強引に内に入れたのか、馬が内に行ってしまったのかはわからないが、ジョーカプチーノの進路を妨害したとして11着に降着。
斜行後は逃げたヘッドライナーに並びかけ、直線入り口では早々と先頭に立ったが、残り100でキンシャサノキセキに交わされ、ゴール直前でサンカルロとアーバニティにも差されてしまった。ペースはそれほど速くなかったが、早め先頭で目標にされた厳しい競馬だった。
それ以前に、斜行した時点でこの馬のレース終わっていたし、ジョーカプチーノをはじめ何頭かのレースも強制終了させてしまった。

ビービーガルダンは押して押して先行しようとするも、ダッシャーゴーゴーの斜行でポジションを下げて中団から。ウエスタンビーナスの後退にも一瞬手綱を引いていた。それでも直線では外からなかなかの伸びを見せて5着入線の4着。先行できなくなってきているのは気になるが、まだ終った馬ではない。

レッドスパーダは横山騎手が「不利はあった」と言っているが、それほど大きな影響を受けたようには見えなかった。キンシャサノキセキの内を追走するも、直線で追われてからあまり伸びずに6着入線の5着。

本命のスプリングソングはダッシャーゴーゴーの斜行の影響で進路が塞がりブレーキがかかってしまったのか、好位から一気にポジションを下げてしまった。これが致命傷。直線では大外を回して上り2位の脚で追い込むも8着入線が精一杯だった。好位からの競馬ならもっと良い結果が出たのではないかと思ってしまう。

ジョーカプチーノは好スタートだったが逃げようとはせず、好位につけたところをダッシャーゴーゴーが斜行、大きな不利を受けてしまった。直線ではもたついている間に外からビービーガルダンに来られて進路を失い、前にいたワンカラットと共に画面から消えてしまった。スムーズな競馬で巻き返し。

【感想】
東京都心で桜が開花したらしいです。まだまだ寒いように思いますが、もう3月も終わりに近づき、今年も春がやってきました。

スプリングソングは来ませんでしたけど（泣）

パトロールフィルムは見ていないので、細かいことはわかりませんが、不利があったとはいえ、あそこまで下がってしまうものなんでしょうか……先行策を期待しての本命だっただけに、非常に残念な結果になってしまいました。
次走での巻き返しに期待します。



競走中止のウエスタンビーナスは予後不良とのこと。
1200の重賞やOPで、レースを引っ張る黄色い勝負服はおなじみと言っていい存在だったように思います。牝馬で8歳まで頑張って、繁殖入りは間近のはずだったのですが……とても悲しいアクシデントが起きてしまいました。
ウエスタンビーナスのご冥福をお祈りいたします。どうか天国でゆっくり休んで下さい。

03/28 23:27　回顧アクセス：5517