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12.3 - 11.6 - 12.0 - 11.5 - 11.4 - 11.6 - 11.7 - 11.9 - 12.3
芝の見た目とは裏腹に、割と内目も我慢していた馬場状態。外差し馬が届ききらず、結果的にある程度の位置取りにいないと厳しい競馬になったといえる。レースの流れ自体もかなり特殊。L6から急激なペースアップで11秒台を淡々と刻んでいく超ロンスパ戦。逃げ馬がこのラップを刻んでいたのだから、差し馬もかなり追走に脚を使わされたとみていいでしょう。持続力が無いと勝負にならなかったかな。
1着エーシンジーラインは好スタートから激しく手を動かしてハナを主張。そのまま2角過ぎでオースミとともに離れた逃げに持ち込むと、ここからペースアップし3番手以下に5馬身ほど差を広げる。ペースは早いが、緩めず。3角までにオースミが一杯になるが、手応えに余裕をもち最内を楽走。4角で仕掛けて2馬身ほどで直線。追われて伸びるという感じはなく、ジリジリとばてずに粘る。L1で後続に迫られるが、鞍上川須の鬼気迫る追いで粘らせての1着。人馬とも重賞初制覇となったけど、川須君してやったりの逃げ切りでした。もともと朝日CCで厳しいラップを刻んでミッキードリームに僅差だったので、力はつけてきていたし、これぐらいは全然驚かない。持ち味はロンスパで、それをものの見事に体現して見せた川須君の逃げにはあっぱれですね。ハンデ56kgもコスモとの比較で考えると恵まれたのもあるが、馬場をもろともせずの押切は強い。1800mは若干短いかなあと思っていたけど、良くハナを取り切れたなと。距離は2000~2200辺りが良さそうな印象ですね。フロックではなく、力通りの勝利だと思います。次走も楽しみ。
川須「早い流れでもリズムよく。直線に入ってからも余力十分。」
2着スマートギアは五分のスタートから出たなりで中団の競馬。丁度コスモファントム見るような形で向こう正面を進める。3角で内目から既に手を大きく動かされて追走、4角でようやくじりじりと押し上げていき中団、4馬身差ぐらいで直線。序盤で中目からジリジリと伸びてくると、L1で少し脚色衰えたコスモファントムの内から更にジリジリ差を詰めていくが、エーシンにはクビ差届かない2着。個人的な話で申し訳ないが、どうもスマートギアと自分は相性が悪い。この展開ならもちろん買えるわけだけど、ここでこの展開が来るかって感じ。もともと京都大賞典2着のパフォーマンスからも、一貫ペース向きの馬。向こう正面に下りがある小倉、かつそこからのペースアップでL1落ち込む持続戦になったのが大きかった。あと、今回はスタートもよく、良い位置取りを確保できたこと、3~4角ロスなくスムーズだったこと、全てが良かったですね。松山君は今年の騎乗は本当に今までとは違っていいですね。一時期の不調は脱したかな。楽しみな騎手。馬は展開嵌りました。もともと平均的な持続戦でしか重賞では用がないので、好騎乗で嵌ってこれなら次走以降の狙いは下がりますね。
松山「3~4角でズブさを見せていた。直線ではしっかり脚を使ってくれた」
3着コスモファントムはまずまずのスタートからじわっと前を見ながら追走、好位での競馬。2角過ぎでやや離され過ぎと見たか、蛯名の手が動くが押し上げていくという感じではない。向こう正面も前には離されて3角を迎える。3角手前から外目、激しく手を動かされてようやく押し上げていく。4角で外目から鞭が入り追われると、ジリジリ押し上げて5番手3馬身半ほどで直線。序盤で外目からジリジリと2番手集団から抜け出しエーシンジーラインを捕えに行くが、L1で脚色鈍ってしまい、その間隙を突いたスマートギアに先着されての3着となった。とりあえずは1番人気として最低限の仕事はしたかな。ロンスパ戦、ある程度の瞬発力勝負でも対応してきた馬ではあるけど、今回はハンデ57.5kgもあったし、1800mという距離で追走に苦労していた印象が強い。3角までにあれだけ離されると勝負所で外を回される点も含めて辛いところ。良く頑張ったと思いますね。もともとエーシンジーラインは実力馬だと思ってますし、スマートギアはこの展開ならGIIでも勝負可能の馬。トップハンデでこの競馬なら、力負けではないでしょう。次走もある程度信用していいと思う。が、出来れば距離は2000~2200mがいいかな。
蛯名「スムーズに流れに乗れたし、外に出すタイミングも悪くなかった。ハンデ差かな」
4着ダンツホウテイはスタートで伸びあがって後方からの競馬に。そのまま無理せずに後方で競馬を進める。向こう正面でも終始後方外で、進出の機会を窺う。3角で外からすーっと押し上げるような感じで楽に追走、4角でそのまま大外に持ち出して後方で直線。直線でも大外からしぶとく伸びて中団まで押し上げる。L1でもばてずにジリジリ追いこんでくるが、圏内までとはいかずの4着に終わった。ん~まあこの馬もタフな競馬向きではあるので、これぐらいはやれてよかったし、1800mという舞台もよかった。ただ、出遅れちゃったし、前があれだけ強い競馬をして押し切っちゃうと仕方ないかなと。それに、瞬発力はあまりないけど、加速してからの切れ味と追走できるスピードが武器の馬でもあったので、今回は出遅れて持続力に偏りすぎた競馬になったのも伸びきれなかった理由かも。近走の不調からは完全に脱したとみていい4着だと思います。次走でどこまでやれるか。展開は嵌ったのもあるので。
北村友「本当はもっと良い位置でリズムよく走らせたかったが、出遅れたのが痛かった」
5着ブロードストリートは出負けしてダッシュがつかずに後方から。道中も後方のままで3角。3角で内目動かず、4角で中目動かず出口で外にだし、後方で直線。序盤で馬群を捌けるほどの脚がなくジリジリ、L1でもしっかり伸びてはくるがダンツホウテイには及ばずの5着完敗。まあ持続戦という展開を考えても要所ではロスなく乗った方なので、勝負所で動いて行ったダンツホウテイと比べるとやや物足りない内容。ただ、ハンデ55kgでこの内容なら悲観するほどではないですね。牝馬重賞路線なら引き続き圏内には入ってこれそう。馬券的には買いづらい馬ではあるが。
鮫島良「ゲートは悪かったが許容範囲。直線で上手くさばけなかったのが痛かった。うまくいっていればもう少し」
7着ダノンスパシーバはまずまずのスタートから少し出していくような感じで中団にはつける。道中は特に動くことなく3角へ。3角で外から押し上げたいところだが、ここで手応え見劣り、4角でも必死に追われるが押し上げられずに中団で直線。序盤で追われるもジリジリ伸びずばてず。L1でもそのまま伸びずばてずの完敗7着。馬体重二桁増もあったし、いろんな原因も考えられるけど、自分の視点からはやっぱり一貫ペースになってスピードを問われてしまって馬脚を現したかなという感じも多少はある。まあ勝負所で動けなかったり、終い伸びきれなかったりというのは馬体増の影響もあるだろうし何とも。現時点では京都のように下り坂からの切れ味勝負向きじゃないですかね。一応過去にそれなりに早い時計にも対応できてはいるしスピードがないわけではないだろうけど。1800mでこの競馬ではちと苦しかった印象。でも次走狙いにくいのは確かで、京都以外なら狙いを下げたいところ。距離ももう少し欲しい印象。
佐々木晶三「3角辺りから反応が悪かった。時期的なものか少し太かったかな。1800は少し忙しい」
10着エクスペディションはまずまずのスタートから中団やや前目をキープして進める。道中はコスモの真後ろと絶好の位置を確保。しかし3角手前で激しく手が動いている。3角で追われコスモの真後ろを追走、4角でもそのままで中団で直線。序盤で既に脚色一杯。L1でじゃなだれ込むだけの10着完敗。この馬の印象としては、軽い馬場で徐々にギアを入れていって、最後にそこそこ速い脚を使うって感じ。道中全く緩まずに、追走に脚を使わされてしまって、持ち味を活かせずに終了したんじゃないかな。冬場の重い馬場が合わない可能性もあるし何とも言えないけど、金杯や中日新聞杯では悪くなかったんだから、1800mの一貫ペースが合わなかったとみるのが良いと思う。騎乗はパーフェクトだった。あれで動けないんじゃ馬に問題があるとみる方が良いでしょう。個人的には距離を2000にして立て直してほしいね。
浜中「3角過ぎから反応が悪くて、一杯一杯。良いころの出来にないのかなあ」
「競馬をやって何が悪い。」をよろしくお願いします。
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