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秋の天皇賞2000mを考えるには先ずペースがどのように展開していくのかが重要となるわけですが、ここはゲートを出てみないとわからないですよね。もちろん展開の鍵は単騎逃げ濃厚なエイシンヒカリ、番手狙いのカレンミロティック、先行勢の動きによって左右されるとは思いますが、ペルーサや他の馬が意を決してハナを奪いにくるという事も考えられなくもない事ですよね。エイシンヒカリはコントロールの効く馬なので、他にもし行く馬がいれば、無理せずとも控えればいいだけの話かとは思います。新馬戦のように4~5番手につけ様子を伺いながら抜け出し後続を千切るようなレースも出来ているわけですしね。ただ、それ以降ずっと逃げるレースをしてきているわけなので、馬の戸惑いを招く懸念から、ここ大一番で自ら控えるわけはないと思うので逃げ想定で考えていきます。
エイシンヒカリの逃げは、出来るだけ無理のない形でハナを取り切り、序盤からはもちろん道中も極力落とさず、尚且つ結果スローのラップを刻んでいきたいところで、
レース 入りのラップ 中緩最遅 3F前後半差
毎日王冠 (13.0-11.2-11.7) 12.0 1.9秒S
エプソム (12.9-11.3-11.4) 11.9 1.0秒S
都大路 (12.5-11.2-11.3) 11.9 イーブン
チャレンジ(12.6-11.2-11.5) 11.8 0.2秒H
アイルラン(13.2-11.3-11.3) 12.3 イーブン
ムーンライ(12.9-11.0-12.5) 12.5 0.9秒S
チャレンジCは、唯一若干ハイになったレースで大敗したわけですが、同型のウインフルブルームやバッドボーイがいたことや馬場の影響もあったと思います。
都大路Sは武に代わり、中間ラップ(11.9-11.9-11.9)と見事な均等ラップでイーブンにコントロールしゴール前は差を詰められましたが凌いだ感じ。見事でしたがこの辺がギリギリのような気がします。
エプソムCは1.0秒のスローに誘導し2着サトノアラジンとの首差。
前走毎日王冠は1.9秒のスローに誘導し2着ディサイファと1馬身4分の1差。
今回はポケットスタート、すぐにコーナー、下り、不利克服のポジション取り等、入りで早くなりそうな要素が多々あり、今までのようにスムーズにはいかない可能性が高くなり厳しいレースになりそうです。枠は外に行かなくてよかったですね。
いずれにせよ、エイシンヒカリが出走することで、道中緩むという可能性がなくなるので、追走で脚を使い、直線半ばからは消耗戦になると思われます。
これまでの秋の天皇賞はどうだったか、23年間(中途半端ですいません)振り返り、目についたところを簡単に・・・
<勝ち馬の馬齢>
4歳・・・11頭
5歳・・・ 8頭
3歳・・・ 2頭
7歳・・・ 1頭
8歳・・・ 1頭
殆ど、4~5歳で決まってますね。
<勝ち馬のステップレース>
毎日王冠・・・10頭
札幌記念・・・ 3頭
京都大賞典・・ 3頭
宝塚記念・・・ 3頭
神戸新聞杯・・ 1頭
マイルCD・・ 1頭
新潟記念・・・ 1頭
福島民報杯・・ 1頭
印象としては毎日王冠がもっといるのかと思いましたが。
<2桁人気馬の激走>
2005年 14番人気1着 ヘヴンリーロマンス
13番人気3着 ダンスインザムード
2004年 13番人気2着 ダンスインザムード
2003年 10番人気3着 テンザンセイザ
1994年 11番人気3着 ロイスアンドロイス
少ないですね~。69頭中5頭のみです。
近9年は、1~7番人気で決着、過度の大荒期待は出来
ないかもしれませんね。
<複数回馬券になった馬>
ジェンティルドンナ 2014年2着 2013年2着
ペルーサ 2011年3着 2010年2着
ウォッカ 2009年3着 2008年1着
ゼンノロブロイ 2005年2着 2004年1着
カンパニー 2009年1着 2007年3着
ダンスインザムード 2005年3着 2004年2着
シンボリクリスエス 2003年1着 2002年1着
メイショウドトウ 2001年3着 2000年2着
テイエムオペラオー 2001年2着 2000年1着
ステイゴールド 1999年2着 1998年2着
バブルガムフェロー 1997年2着 1996年1着
ジェニュイン 1997年3着 1995年2着
セキテーリューオー 1994年2着 1993年2着
こうしてみると結構いたんですね~。
<好走血統>
府中はマイルから2000mまで結構被ります。
まず目につくのは周知の通り、長距離、スタミナ、パワー等に秀でた血が入っており、長距離得意で中距離はどうかな?といったナリタトップロードやマヤノトップガン自身もそれぞれ2着に来ています。
トニービン、ニジンスキー、リファール、レッドゴッド等。大舞台に強いリボーもG1ではいいですね。
後は、ハイペリオンの名がかなり散らばって見えますね。5代以前までいくと尚一層の傾向。
ノーザンテーストも自身、ハイペリオンの直仔レディアンジェラのクロス(3×2)を持ち万能血統+成長力を伝えます。
ハイペリオン自体はサイアーラインを遡るとハンプトンに当たり、スピード・スタミナ・底力に、セントサイモンのクロス(4×3)を持ち、良質の伝達力・成長力豊かな、世界中に広まった血なので代を遡れば目につくのは当然ですが、明らかに他のレースでの出現頻度よりかなり多いと思います。
因みに、23年間にたった1頭の8歳での勝ち馬、カンパニーも「父父トニービン、ハイペリオンのクロス(5×5)」を持ち、成長力豊で、このレースで2度馬券になっている程向いていたということになりますね。
複数回馬券になっている馬は殆どハイペリオンの血が見えます。
ということで、好走血統を抱える馬、5代を少し超えて薄くてもハイペリオンを持つ今年の出走馬を挙げます。
ラブリーデイ
母父ダンスインザダーク、母父母ニジンスキー産駒、母母トニービン産駒、父方5代グリーンダンサーはニジンスキー産駒、母方5代キートゥーザミントの祖父リボー、母方5代ホーンビームの父ハイペリオン、8代にハイペリオン。
ショウナンパンドラ
ディープ産駒なので父母父リファール産駒、母母ゴールデンサッシュ、母母父ディクタス(ハンプトン系)、母方4代ノーザンテースト。
ディサイファ
父母父リファール産駒、母方5代リボー、母方5代プレテンスの母父ハイペリオン。
アンビシャス
父母父リファール産駒、母母レインボークエスト(←ブラッシンググルーム←レッドゴッド)産駒、母父母サドラーズウェルズ産駒。
スピルバーグ
父母父リファール産駒、母母サドラーズウェルズ産駒、母方5代ヴィエナの祖父ハイペリオン、母方5代ハイハットはハイペリオン産駒。
サトノクラウン
父父母ミルリーフ(ネヴァーベンド)系、父方8代にハイペリオン、母方5代グルームダンサーはブラッシンググルーム産駒。
ヴァンセンヌ
父母父リファール産駒、母父母はハイペリオン系、母方5代アバーナントの祖父ハイペリオン、母方5代セントクレスピンの祖父ハイペリオン、母方5代レディアンジェラの父ハイペリオン、母母父ノーザンテースト。
ワンアンドオンリー
父母父トニービン、父母母リファール産駒、母父母ニジンスキー産駒、サンデー系にタイキシャトルでヘイローのクロス(3×4)はストレイトガールに同じ。
ラストインパクト
父母父リファール産駒、母母パシフィカス(ナリタブライアン、ビワハヤヒデの母)、母方5代アクロポリスの母父ハイペリオン、母方5代スワップスの祖父ハイペリオン。
ダービーフィズ
父父トニービン、父方5代にハイペリオン、父方5代フォルリの祖父ハイペリオン。
クラレント
父ダンスインザダーク、母父ダンシングブレーブはリファール産駒、父母父ニジンスキー、父母母キーパートナーは(キートゥザミント←グロースターク←リボー)、母方5代にハイペリオン、母方5代ヴィエナの祖父ハイペリオン。
カレンミロティック
父母父トニービン、父母母リファール産駒、血t型5代ホーンビームはハイペリオン産駒、母母父ニジンスキー産駒。
アドマイヤデウス
父母父トニービン、父方5代スワップスの祖父ハイペリオン、父方5代ホーンビームはハイペリオン産駒、母方5代テュダーミンストレルの祖父ハイペリオン。
ペルーサ
父方5代ピアスターはハイペリオン系、父方5代モンパルナスの祖父ハイペリオン、母はブラッシンググルーム産駒(レッドゴッド系)。
ダコール
母方5代オリンピアの祖父ハイペリオン。
エイシンヒカリ
父母父リファール産駒、母方5代グロースタークはリボー産駒。
といったところで、血統面だけで推すなら、クラレント、、カレンミロティック、アドマイヤデウス、ヴァンセンヌ、ワンアンドオンリー、スピルバーグ、サトノクラウン、ラブリーデイ、ラストインパクト、ショウナンパンドラ、ペルーサあたりまででしょうか。
ハイペリオンの多さでいうとヴァンセンヌですが、今まで勝ったことのない馬齢6歳ですね。
◎ヴァンセンヌ
外目枠、6歳馬、母フラワーパークで仔は殆ど短いところを走ってる・・等々血統、臨戦過程以外は厳しいかもしれませんがこの馬から。
走る毎に力をつけてきた印象で下級条件馬から一足飛びに前々走安田記念で激走2着。その安田記念、前後半差0.2秒ハイを中段後方からラスト4F(11.6-11.4-11.3-12.2)という終盤の過酷なラップ推移の中、ラスト2Fでは明らかに他馬とは違う脚色で前が詰まりながらも勝ち馬に肉薄していたように刺し脚、底力とも一線級。問題は状態と距離で、前走は先行策に出るという、トライアルで脚を確認するという意味では良いのですが、状態のせいなのか、あまりに負けすぎの感があり、やはり大方のディープ産駒同様、入りは大人しく出た方がいいのかもしれません。距離に関しては下級条件ですが福島小回1800では、4コーナーに差し掛かる頃には楽に先団に取り付き楽に勝ってるように、府中とうことであれば持つと思うんですよね。良いレースを期待します。
〇ラブリーデイ
昨年迄であれば苦戦したであろう阪神内回2000のロンスパぎみの鳴尾記念、なんなく外から刺して2馬身差勝ち。前走京都大賞典は2400の距離どうかと思われた上がりの勝負、なんなく32.3秒の脚で楽勝と、質の違うレースで普通に勝っていて今は穴が殆どないのかなと思いますよね。乗り替わりと、京都大賞典からのステップは2004年のゼンノロブロイ以来勝ててないというところくらいです。
▲ラストインパクト
G1となると善戦止まり。前走札幌記念のように最初から最後までフラットで消耗していくような展開は不得意だと思いますが、序盤きつくなければロンスパぎみのレースは行けると思うので、ヒカリが作り出すペースならば走るのではかと思い単穴に。3代ノーザン⇒パシフィカスが良さそうです。
△クラレント
好走血統に加え母母父テスコボーイって近いですね。以前の天皇賞ではプリンスリーギフト系もよく来てました。
ラスト1F、いい位置にいれば絶対に下がりません。
他にも気になるのが・・
ディサイファ・・・いいところにくるとは思うんですが、ここ2戦激走してますからね~。
ワンアンドオンリー・・・スローばかりの競馬になっていて、この馬向きの競馬になかなかなりません。今回前がきつくなってきたら浮上してきても・・と思います。
アンビシャス・・・プリンシパルステークスでの勝ちが、枠が外ということもあったと思いますがケツァルテナンゴに1馬身差、楽に勝ったというわけではないだけに入れませんでしたが、流れて強さを出す馬なので怖い1頭です。
ショウナンパンドラ・・・外目の枠に行きましたが、ペース関係なく直線ではいい脚使ってくるので抑えておきたいです。
カレンミロティック・・・この馬も血統的には府中の直線向きなので抑えたいところですが・・・ 10/30 23:43
下彦
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