少頭数ながら前半34.0の展開は、この時期の３歳にとっては結構厳しく速い流れ。頭数が頭数なので紛れも少なく、各馬の地力を吟味する上では良いレースだったと思う。

　勝ったアドバンスヘイロー、前走クリスマスローズＳでは今回２着のスガノメダリストに完敗したが、距離延長の今回では逆転して雪辱を果たした。レースも直線でスガノが仕掛けたのを見てから追い出した辺り、ジョッキーもマイルでは前走以上の手応えを感じていたかもしれない。前が止まる展開とはいえ最後までしっかり伸びており、時計や数字以上に地力を感じる内容だった。

　今回の結果で短距離よりもマイル前後に適性があることが明らか。また厳しい流れの中でオープンを勝ち上がった所を見ると、重賞でさらに強い相手や厳しい流れにぶつかった方が、よりこの馬の良さが出るのではと思う。さすがにクラシックでは荷が重いが、混戦または手薄な重賞なら、三浦騎手とのコンビで殴り込みも可能では。

　サンカルロは単勝１倍台の支持を受けながら３着に敗れた。先にも述べたように、少頭数で紛れもほとんどないレースだったことから、この結果は現時点で能力そのものと考えて良さそうだ。ひいらぎ賞では多頭数の外枠と外目を回ったことが敗因とされ、今回は格上挑戦ながらさらに支持された格好（後からひいらぎ賞のレースを見直したら最後脚が上がっていた。やはり単勝支持率に見合う実力がなかっただけだと思うのだが）。

　東京での実績からそれなりの素質は秘めているのだろうが、中山で２戦連続しての３着からは、評判ほどの実力はどうも疑わしい。格上挑戦とはいえ、少頭数の競馬でも完敗したのは頂けない内容。仮に次走東京へ出走してきても、相手関係抜きでまた過剰人気になることはミエミエ。現状では自己条件でも人気に見合う実力は持っていないとみて、次走は良くても押さえまでが妥当。

01/09 00:20　回顧アクセス：1442