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1:49.4 12.6 - 11.5 - 11.6 - 12.1 - 12.3 - 12.2 - 12.3 - 12.3 - 12.5
良馬場発表だが雨が残っている影響もあり、時計はかなり掛かっていた状態。ラップ推移見ても完全な前傾ラップで、L1こそそこまで落ちていないものの単純な基礎スピードとポテンシャルの勝負になってしまった。スピードが無いと辛いし、押し上げるポイントが無かった。加えてタフな洋芝という条件で例年の札幌で行われるクイーンSとは質が違う内容になっている。
1着アイムユアーズはまずまずのスタートから楽にハナを窺うスピードを見せる。クィーンズバーンがハナを切ってくれたので、これを無理せず追走して2番手。道中はこれに離されずについていき、2列目以降と差を広げていたが、3角手前には差を詰められてきた。3角で2番手内目で徐々に手を動かしながら前のクィーンズバーンにプレッシャーをかける。4角で楽な手ごたえで並びかけて出口で先頭に立ち1馬身差ほどで直線。序盤でしぶとく粘るとL1でスピードリッパーの強襲を受けるものの昨年と同じく粘り切って連覇達成。ラップは昨年とは真逆なんだけど、昨年と同じく4角で押し上げて行く競馬で捻じ伏せた。今回はタフな洋芝という条件だったけど、これはこれまで空も適性を見せていた。それよりもやっぱり全く緩急なく、それもラップ的に減速戦で基礎スピードを問われたのが一番大きいんじゃないかな。この馬は基本的には一貫ペース向きの馬だし、高い基礎スピードを殺さずに後続に脚を使わせたのが勝因だろう。個人的には馬場を読み間違えたかな。少し緩むと読んでいたんだけど全然、むしろハイペースの持久戦になってしまった。この馬の良さが出やすい展開になった。状態は休み明けでも良かったと思うし、終わってみれば納得の勝利。
2着スピードリッパーは五分のスタートから最後方に下げてマイペースの競馬。道中もハイペースを無理せず最後方のまま追走して3角へ向かう。3角入りでは凝縮しかけていたが我慢して内目を立ち回る。4角でじわっと外に出して馬なりで押し上げていき直線。序盤で大外からしぶとく伸びてくると、L1で一番いい脚を使って急追、最後は抜け出したアイムユアーズに唯一襲い掛かるも届かず、クビ差の2着に終わった。まあ嵌ったのは間違いない。3角までとにかく我慢していた。あそこで外回しちゃうと多分苦しくなってたから、4角まで出すタイミングを我慢できていたのは大きかったかな。あれは地味に好騎乗だと思う。後はやっぱり前傾ラップになってこの馬の良さである基礎スピードが問われたことと、何よりポテンシャル勝負になったのが大きかったと思う。緩急の無い競馬でポテンシャル勝負に道中無理せず脚を使わず、そのままなだれ込めた。加速しなくていい競馬だったのがこの馬最大の好走要因だと思うな。トップスピード自体はそこそこあるんだけど、ギアチェンジ能力が低い馬ですっとは動けないからね。その弱点が露呈しなかった。馬場が読めていれば買えたかもしれないけどね…。こういうポテンシャル勝負には強いしメンバー的にも上位がポテンシャル微妙のオールザットジャズ、基礎スピードが微妙のマルセリーナだったから。そしてファルブラヴのワンツーね。馬場を読めていた人なら取れていてもおかしくないね。個人的には完敗。
3着オールザットジャズは好スタートから無理せず2列目に下げて競馬。道中も楽に追走できてはいたが、2角過ぎでペースを落として先頭列の2頭からは離れた位置でレースを進めるが、3角では詰めていく。3角手前ぐらいから手を動かして前のスペースを詰めていく。4角では詰め切ってしまってスペースない状態で外に進路を取って2列目で直線。序盤で強引に進路を取って外から伸びを見せるがL1で甘くなって詰め切れず、スピードリッパーにも交わされて3着に終わった。まあ最大の敗因は馬場とペースでしょうな。この馬の良さはスローからギアチェンジの良さでいち早くトップスピードに乗せて出し抜く競馬。これがこのラップでは全く活かせなかった。それと、3~4角でちょっとスペースを詰め過ぎて進路が無い状態で4角外に振った。前からクィーンズバーンが下がり気味になったし、自身は詰めていたからここでブレーキをかけるような感じになった。直線入りで辛うじて進路確保できたけど、アイムユアーズが抜け出す前提で3角でも待ってスペースを置いたまま4角で動いてほしかったな、レースラップ的にはね。スムーズなら2着は有ったかもしれない。ポジション的には一番いいところにいたと思うから。まあでも馬場と展開を考えると良く頑張ってはいるかな。3着を外さなかったのは地力の高さだろう。1800だと安定するね。
4着マルセリーナは五分のスタートからじわっと追走するも後方から。道中も前に壁を置いて追走、ポジション変わらず後方で3角。3角で内目、2列目が壁になる形で進め、4角で進路を確保して仕掛けるとすっと反応、後方から直線。序盤ですっと2列目に押し上げるだけの脚を使うが、L1では伸びきれずに外差に屈して4着に終わった。まあ最後に伸びが無かったので基本的には完敗。3角は我慢が強いられたけど4角では上手く進路を見つけてこれもやや強引ではあるが進路確保できていた。現状だと1800でこれだけ序盤からペースが上がって追走に脚を使わされると甘くなるのかなと。タフな洋芝適性もあまりなかったのかもしれない。もう少し序盤楽に運べた方がこの馬としては競馬がしやすかったかな。今回は展開、条件共に味方してくれなかった。
5着キャトルフィーユは五分のスタートからかなり押されて2列目の外には付ける。道中もじわっと追走していたが2列目外から3列目に下がる。3角手前から手が動いていた。3角で外目から押して押して何とか2列目に押し上げていき、4角では激しく鞭が入って何とか2列目外で直線。序盤から手応え微妙、岩田も途中であきらめて最後は適当になだれ込んでん5着に終わった。まあ今回は基礎スピードで見劣っていたという所。手応えの割には最後まで頑張れていたと思うし、序盤だろうね。詰められなかったし道中も置かれ気味だった。基礎スピードが問われたレースになってこのクラスではちょっと苦しいなあと。今回は少し雨が残って極端には問われなかったのも幸いしたかな。いずれにせよ重賞級ではちょっと厳しい。
8着クィーンズバーンは五分のスタートからじわっと出してハナを取りきる。マイペースに落としたかったところだが、馬場が緩んでいて団子状態でなかなか緩められず、腹をくくって2角過ぎでも緩めずに差を広げていく。ただ3角手前では再び凝縮。3~4角で最内を立ち回るがアイムユアーズに早めにプレッシャーをかけられて2番手に下がって直線。序盤からもう余力なくズルズル下がって殿負け。まあ、この馬場でこのラップ推移では距離が持たなかったということでしょう。馬場がタフな状態で前傾ラップでごまかしがきかなかった。この馬は距離への対応は基礎スピードをコントロールしてギアチェンジの良さで出し抜くタイプなので、今回ずっと一貫したペースを刻んでしまい、しかも各馬の目標になった状態ではどうにもならなかった。もう少し軽い馬場で緩急をつけられていればまた違ったとは思うんだけど。まあ仕方ないかな。
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07/31 10:51 回顧アクセス:3656 |