2012年 タイム 1"’34”5 (良) 1FAve=11.81 3FAve=35.44
ラップ
①12.1-②11.0-③12.0-④12.2-⑤12.6-⑥11.6-⑦11.3-⑧11.7
1FAveとの誤差
①+0.3 ②-0.8 ③+0.2 ④+0.4 ⑤+0.8 ⑥-0.2 ⑦-0.5 ⑧-0.1
テン35.1-中盤24.8(3F換算37.20)-上がり34.6 『加速・中弛み』
『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○
1着カレンブラックヒル・・・ダイワメジャー×Grindstone=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔25〕 1-1
2着アルフレード・・・シンボリクリスエス×サンデーサイレンス=ロベルト×サンデーサイレンス 〔4-m〕 5-4
3着クラレント・・・ダンスインザダーク×ダンシングブレーヴ=サンデーサイレンス×リファール 〔9-f〕 11-10
4着オリービン・・・ダイワメジャー×Zilzal=サンデーサイレンス×ヌレイエフ 〔16-g〕 8-8
5着セイクレットレーヴ・・・アドマイヤムーン×ブライアンズタイム=ミスプロ×ロベルト 〔4-n〕 16-15
流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。例年『前傾』や『一貫』といった厳しい流れになりやすいのだが、今年は例年と異なり『加速』の流れ。それでもテンや上がりは平均ラップよりは速く、『中弛み』が基本で、オプションとして『加速』の流れが複合したと考える。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。
1着カレンブラックヒルは、前走NZT1着(=中山芝1600m)からの好走。東京芝コースは初だが、芝1600m戦は(3-0-0-0)と好走が多い。先行して押し切る内容で強い競馬をしているので、速い上りが使えるかがポイントになると思うため、直線の長い東京芝コースでは目標になってしまうと考え、能力は認めるも連下候補と考えましたが、後続を封じて完勝。NZT1着好走の馬がなかなか好走しない傾向にあるNHKマイルCなのだが、近年中山芝1600m好走実績のある馬の好走が増えてきていて、中山芝1600m好走実績はプラス要因になると反省したい。ただし好走する馬は、芝1600m実績が良い馬でないと崩れてしまうようなので注意したい。タイムは近年5年では最も遅く流れが向いたと思うがが、それでも2着アルフレードに0.6秒差をつける圧勝の内容は評価したい。今後の活躍にも期待します。
ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、現時点での完成度は高い。おそらく古馬になり本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになると思います(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)。事実、直線の短い中山・阪神芝コースでは1着も多いが、東京・京都芝コースになると勝ちきれずに2・3着になることが多い。今回は中山→東京芝コースはマイナス要因と考えて、評価を下げました。母父Grindstoneはミスプロ系で、芝・ダート兼用の中長距離血統。2歳夏からいきなり走るタイプではないが、マイル・中距離戦の始まる時期には走り始め、3歳~4歳時が成長曲線の山となる。脚を溜めて直線勝負に賭けると弾けるアンブライドルド系ではある。
No.〔25〕の牝系は、活躍馬が近年では本馬だけで、やや衰退気味の牝系。特性は不明。分枝記号なしにて、やや晩成気味ながらも、平均的に能力を発揮するタイプと考える。
2着アルフレードは、前走スプリングS12着(=中山芝1800m:2.1秒差)からの好走。東京芝コースは初だが、芝1600m戦は(3-0-0-0)と好走が多い馬でした。この戦績は1着馬カレンブラックヒルと同じで、中山芝1600mも11年朝日杯FS1着好走実績があり、共通しているポイント。マイルでの能力の高さを素直に評価すべきでした。またスプリングSからのステップ馬も、比較的好走馬が多く、間隔が開くことがプラスに働くステップ。マイルに関しては能力は高く、まだまだ今後成長していく牝系でもあるので、今後の活躍にも期待します。
シンボリクリスエス産駒はロベルト系で、本格化前までは詰め甘で、持久力とスピードの持続性能に優れていて厳しい流れでこそ本領発揮するが、意外にあっさり強敵相手に凡走する淡泊さも持ち合わせている。2歳~3歳になりたての時期のロベルト系は全般的に詰め甘なことが多いが、クラシック春シーズンを終えると本格化を始める。またロベルト系は緩い流れよりも、ペースの締まる流れで底力を問われると好走しやすくなる特性もある。叩き良化型でさらに上昇中はロベルト系の好走ポイント。今回は休み明けの分やや割引。母父サンデーサイレンスは、前走の勢いをそのまま活かして好走することの多い特性がある。瞬発力を武器に上がり特化のレースで強く、勢いのあるときには重賞挑戦はプラス要因。
No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳のこの時期はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号mは、勝ち上がり率は高いが、能力の壁にぶつかると乗り越えることが少ないタイプ。ただし自身が強ければとことん強い可能性は十分(=テイエムオペラオーやカワカミプリンセスなどが分子記号mで、連続好走中の上昇期は逆らうのは痛い目をみることが多い)。
3着クラレントは、前走弥生賞12着(=中山芝2000m:0.8秒差)からの激走。東京芝コースは(0-0-0-1)、芝1600m戦は(1-0-0-1)でした。
ダンスインザダーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、大物を輩出するしスタミナ抜群なのだが器用さに欠け、ギアが入れば迫力満点の長い末脚を使う一方で、トップギアまでに時間がかかり瞬時に反応できないという弱点を併せ持つ。また条件戦では手間取るも能力が引き出される格上挑戦は好走のプラス要因で、産駒が好走していた重賞で産駒が好走することが多いのも特徴。東京芝1600mも安田記念などで好走していて相性の良いコースではあったと思います。母父ダンシングブレーヴはリファール系で、瞬発力勝負や緩急のある競馬を苦手とするが、淀みなく流れる展開になると距離や格に関係なく、先行しても追い込んでも無類の強さを発揮する。母父としてもここ一番で凄味を見せる血統。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門だが、広いコースは好走が多い。人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号fは、休養明けは苦にしない反面、叩いて一変が少ないタイプ。前走好走だと調子は維持と考えて好走が期待できる。また不器用だが、決め手鋭く瞬発力勝負に強い特性がある。
4着オリービンは、前走NZT4着(=中山芝1600m:0.6秒差)からの好走。東京芝コースは(0-0-1-0)、芝1600m戦は(1-3-0-2)でした。
ダイワメジャー産駒はサンデーサイレンス系で、力強いスピードを持ち、芝1600~2000mを得意とするマイラーや中距離型。フジキセキに近いイメージで、自身がダートを圧勝した実績もあるのでダートの得意な馬力型のタイプと、芝で鋭く斬れる脚を使うタイプと存在するはず。ダイワメジャー自身が中山芝コースで好走が多かったように、また古馬で本格化するまでは直線の長い東京芝コースや京都芝コースなどで最後につかまるレースが多かったことからも、キレよりもスピードの持続性能を活かしたレースに向くと考えますが、現時点での完成度は高い。おそらく古馬になり本格化すると鋭く斬れる脚も使えるようになると思います(=父母父ノーザンテーストの成長能力で引き出される感じと思います)。阪神芝コースでの好走も多く、京都→阪神コース変わりはプラス要因と考えて、反撃に期待する。母父Zilzalはヌレイエフ系で、芝向きのマイラー血統。斬れよりも底力で勝負するタイプで、条件戦で瞬発力勝負になると分が悪いが、格負けするタイプではなく相手強化はプラス要因になり、相手関係よりもレース展開と馬場の吟味が重要。2歳よりも3歳以降で、古馬になって急成長することもある。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号gは、パワータイプが多く雨も苦にしないが、不器用なタイプも多く厳しい流れで力を発揮する。
5着セイクレットレーヴは、前走NZT2着(=中山芝1600m:0.4秒差)からの好走。東京芝コースは(1-0-0-0)、芝1600m戦は(0-2-0-0)でした。
アドマイヤムーン産駒はミスプロ系で、体の柔らかい産駒が多く着実にスピードを伝えるフォーティナイナー系。2歳の短距離から走れる仕上がりの早さと、芝・ダート兼用の快速スピードを持つ。今年が初年度産駒なので未だ未知数な点は多く、距離に限界のあるマイラーもでるだろうが、中距離を得意とする馬も多くなるはず。母父ブライアンズタイムはロベルト系で、タフな展開や目一杯に仕上げられた時にMAXの能力を発揮するスパルタ型。休み明けよりも叩いてこそのタイプが多い。またロベルト系は緩い流れよりも厳しい流れに向き、ペースの緩まないマイル戦はプラス要因。
No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳のこの時期はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。
NHKマイルCのポイントは、
①流れは厳しい流れになりやすく、『前傾』や『一貫』を想定すべし。
②東京芝GⅠ血統重視。特にサンデーサイレンス系では、マイルGⅠ実績があるフジキセキ・マンハッタンカフェ・アグネスタキオンは特注。
③牝系の傾向は、No.〔2〕〔5〕は特注。No.〔1〕〔3〕〔22〕も好走馬は多い。
④ステップの有利・不利はよく考えること。
・前走の勢いで好走出来るのは毎日杯組。毎日杯→NHKマイルCなら堅軸。
・NZTは好走馬は危険な人気馬と疑うべし。前々走も好走だと高確率で危険だが、芝1600mの戦績が良いなら評価すべし。
・皐月賞組は2・3着候補。
・スプリングSから間隔をあけて出走する馬も狙い目。
→次走狙い馬:カレンブラックヒル,アルフレード