2014年 タイム 1’48”1 (良) 1FAve=12.01 3FAve=36.03
ラップ
①13.0-②11.6-③12.1-④12.6-⑤12.9-⑥12.5-⑦10.9-⑧10.9-⑨11.6
1FAveとの誤差
①+1.0 ②-0.4 ③+0.1 ④+0.6 ⑤+0.9 ⑥+0.5 ⑦-1.1 ⑧-1.1 ⑨-0.4
テン36.7-中盤38.0-上がり33.4 『家族・中弛み』
『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○
1着イスラボニータ・・・フジキセキ×Cozzene=サンデーサイレンス×グレイソヴリン 〔4-n〕 3-4
2着ベルキャニオン・・・ディープインパクト×フレンチデピュティ=サンデーサイレンス×ヴァイスリージェント 〔4-n〕 6-7
3着サトノアラジン・・・ディープインパクト×Storm Cat=サンデーサイレンス×ストームバード 〔16-h〕 9-2
流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。今回は特にテンも中盤も弛んで、上がり3Fの末脚勝負の様相で、上がり特化のレースでした。
1着イスラボニータは、前走東京スポーツ杯2歳S1着(=東京芝1800m)からの約3ヶ月の休み明けでの好走。東京芝コースは(2-0-0-0)、芝1800m戦は(2-0-0-0)でした。今回約3ヶ月の休み明けでしたが、休み明けは(0-1-0-0)と好走歴があり、それほど割引の必要がない馬と考えて好走に期待して評価し、結果1着好走。新潟や東京芝コースの直線の長いコースで、上がり33秒台での好走歴があり、上がり勝負にも対応できるし、なにより先行できる器用さが強みの馬でした。共同通信杯が1週延びたことで、大外枠から中枠に変わったことも、本馬にとってはフジキセキ産駒の特性を活かすにはプラス要因(=フジキセキ産駒は“イン突き”のレースが得意)と考えて、まさに今回内を回って先行して抜け出すレースにて好走。これまで対戦した東京スポーツ杯2歳S2着馬プレイアンドリアルは京成杯1着馬、新潟2歳S1着馬ハープスターは阪神JF2着馬などが重賞好走している事実も含め、また本馬はこれで重賞2勝目ということを考えても、世代間では能力的には頭一つ抜けていると考えて良いと思われる。皐月賞に向けては、芝2000mまでならコースを問わず好走可能と思うので、好走に十分期待できると思うが、ダービーに向けては東京芝コースでの好走が多い点では期待したいが、母父Cozzeneからも芝2400mで安心して信頼できるか?という点では不安な要素が多く、どちらかというとNHKマイルC路線に向かうなら堅軸として評価したい馬と考える。ただ今後の成長や完成度は高い馬にて、今後も好走には期待します。
フジキセキ産駒はスピード型サンデーサイレンス系で、内枠を活かして好位から抜け出す“イン突き”のレースが得意。すっと好位を取って折り合い、一瞬のタイミングで馬群を抜けられる器用な脚を持っていて、サンデーサイレンス系の中でも屈指の能力。この器用さは2~3歳の早い時期では大きな武器となる。この器用さと一瞬の脚の速さは、特に牝馬戦でも発揮され、大物食いもしばしば。2歳から走る早熟性を有しながら、高齢でも侮れないしぶとさがあり、セカンドステージも存在する。休み明け(=4ヶ月以内)での穴も多い。母父Cozzeneはグレイソヴリン系で、大物喰いの特性を持ち、先行馬は二枚腰、差し馬はえげつない末脚を繰り出す。芝向きの豪腕血統で、淀みのない流れで持ち味が活きる。マイルを中心に産駒によって短・中距離もこなす。2歳から走り、一度落ち込んでも古馬になって復活する。
No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳のこの時期はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。
2着ベルキャニオンは、前走ホープフルS2着(=中山芝2000m:0.1秒差)からの好走。東京芝コースは(1-1-0-0)、芝1800m戦は初でした。ホープフルS好走馬は、共同通信杯でも好走は多いが、好走する馬の多くが先行馬で、本馬は差しての好走という点では適性は異なるかもと思いましたが、東京芝コースでは上がり33秒台で好走歴があった馬で、末脚勝負には対応できる馬でした。今回は上がり1位の33秒1で2着好走。近年ホープフルS好走馬のうち東京芝コースでも好走歴があった馬(=東京芝コースで上がり上位を使っての好走馬)は、共同通信杯でも好走しやすい傾向のようで、今後はこの点にも注目したいと思います。全兄カミノタサハラやマウントシャスタは、この時期の3歳重賞で好走していて(=マウントシャスタは12年毎日杯2着、カミノタサハラは13年弥生賞1着と皐月賞前の重賞好走歴があった)、そのため本馬も成長力と完成度でも期待できる馬と考えて、好走に期待して評価し、結果2着好走。今回の好走を含め4戦(1-3-0-0)という戦績から、1着というより2・3着向きの馬という感じで、今後も好走を続ける可能性は高いが1着が取れない馬で、近年でいうとウインバリアシオンのような馬ではないか?とイメージします。それでも僅差には毎回好走するし、逆に相手強化でも苦にしない馬という見方は出来るので、今後の好走と成長には期待します。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父フレンチデピュティはヴァイスリージェント系で、セカンドステージが存在する芝・ダート兼用タイプ。鮮度や勢いが好走に重要なポイントで、好走中なら馬体重がポイントになる。使い詰めると馬体重が減りやすい傾向があり、パフォーマンスが低下する。距離の守備範囲は広いが、牡馬は1600m以上、牝馬は1600m以下の勝ち鞍が中心。芝・ダート兼用型のため、“時計のかかる芝”や“時計の速いダート”が得意で、芝もダートも重馬場を得意。
No.〔4〕の牝系は、2歳時にも好走可能だが、3歳春から力をつけてクラシックでも好走することの多い牝系。成長能力に優れ、スタミナも豊富。2歳のこの時期はもともとの素質で走る感じだが、3歳春シーズンになると実が入り始める。分枝記号nは、仕上がり早で素軽いスピードと立ち回りの上手さが持ち味。底力には欠けるが器用さでカバーする。また短距離向きの馬が多く、中距離馬は洋芝開催向き。
3着サトノアラジンは、前走ラジオNIKKEI杯2歳S3着(=阪神芝2000m:0.3秒差)からの好走。東京芝コースは(0-0-0-1)、芝1800m戦は(0-0-0-1)でした。前々走東京スポーツ杯2歳S5着(=東京芝1800m:0.4秒差)では、上がり33秒6で追込むも届かずの内容で、また東京スポーツ杯6着馬ワンアンドオンリーが、次走ラジオNIKKEI杯2歳S1着好走しているので、本馬の能力も高く評価して良いと考えて好走に期待して評価し、結果3着。ディープインパクト産駒×Storm Cat配合は、13年ダービー馬キズナや13年桜花賞馬アユサンと同じで、キズナやアユサンもこの時期はまだ重賞で突き抜けるというよりは連下候補だった点を考慮して、単穴評価と考えましたが、やはりまだこの時期は完成度では劣るのかもしれません。ただ今後急上昇する成長力は兼ね備えている可能性は高く、今後の成長には期待したいと思います。
ディープインパクト産駒はサンデーサイレンス系で、広いコースで加速をつけながら全開になる末脚が武器で、スローで脚を溜めてキレキレの瞬発力を繰り出す。一瞬でトップスピードに乗れるタイプと点火に時間がかかるタイプがいて、前者は馬体重が軽い馬、後者は馬体重の重い馬が多い。それから母系がスピード型だと一瞬の反応が速く、母系がスタミナ型だとトップスピードに乗るまで時間を要する。また道中が速いペースだと脚をなし崩しに使わされて末脚が鈍るので、距離短縮の速い流れの時には過信禁物。逆に距離延長で緩い流れとなるときには狙い目。スローでしか好走歴のない馬の距離短縮時は、疑って掛かる方が良い。ゆったりローテーションに強く、間隔が詰まるのも良くない。母父Storm Catはストームバード系で、斬れよりも全体のスピードに優れ、ハイペースに強いが、揉まれる競馬は苦手。大一番よりも前哨戦が向くタイプ。またストームバード系の特性として、勝負強さや底力には欠ける点と勢いがなくなるとスランプに陥る点には注意が必要。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号hは、揉まれ弱く、基本的には広いコースがベスト。小回りコースの場合は外枠か先行策が必須。
共同通信杯のポイントは、
①『加速』『中弛み』の複合ラップになりやすい。逃げは展開有利なのだが、好走が少なく割引が必要。逃げで好走するならクラシックで好走の期待大。好走の中心は先行・差し。
②グレイソヴリン系(=トニービン系やコジーン系)の好走が多い。欧州スタミナ型血統もポイント。
③サンデーサイレンス系も好走多いが、特注は母父サンデーサイレンスとディープインパクト産駒。母父サンデーサイレンスなら、持続型血統との配合や芝・ダート兼用型との配合なら適性が合う。
④ラジオNIKKEI賞好走馬、朝日杯FS先行押し切り好走馬が適性が嵌る。この時期の完成度が高い馬として期待できる。
⑤ホープフルS先行して好走した馬は適性が嵌りやすい。特に東京芝コース好走歴があり、速い上りを使っていた馬なら差し馬でも注目。
⑥これまでの重賞好走馬などとの対戦成績も考慮し、能力を検討すべし。
⑦連対馬の条件としては、前走重賞orオープン戦3着以内。
→次走狙い馬:イスラボニータ,ベルキャニオン