2014年 タイム 3’01”0 (良) 1FAve=12.07 5FAve=60.33
ラップ
①13.0-②12.0-③12.0-④12.0-⑤11.9-⑥11.7-⑦12.4-⑧12.5-⑨12.3-⑩12.4-⑪12.2-⑫11.7-⑬11.7-⑭11.6-⑮11.6
1FAveとの誤差
①+0.9 ②-0.1 ③-0.1 ④-0.1 ⑤-0.2 ⑥-0.4 ⑦+0.3 ⑧+0.4 ⑨+0.2 ⑩+0.3 ⑪+0.1 ⑫-0.4 ⑬-0.4 ⑭-0.5 ⑮-0.5
テン5F60.9-中盤5F61.3-上がり5F58.8 『加速・中弛み』
『加速』・・・逃げ◎ 先行○ 差し△ 追込×
『中弛み』・・・逃げ◎ 先行△ 差し× 追込○
1着トーホウジャッカル・・・スペシャルウィーク×Unbridled’s Song=サンデーサイレンス×ミスプロ 〔16-a〕 5-2
2着サウンズオブアース・・・ネオユニヴァース×Dixieland Band=サンデーサイレンス×ノーザンダンサー 〔23-b〕 8-4
3着ゴールドアクター・・・スクリーンヒーロー×キョウワアリシバ=ロベルト×レイズアネイティヴ 〔1-p〕 7-6
4着タガノグランパ・・・キングカメハメハ×スペシャルウィーク=キングマンボ×サンデーサイレンス 〔9-e〕 12-10
5着ショウナンラグーン・・・シンボリクリスエス×マンハッタンカフェ=ロベルト×サンデーサイレンス 〔10-d〕 15-11
流れは、テン-上がりのラップ差から『加速』と中盤の弛みから『中弛み』の複合ラップ。展開的には、逃げが最も恵まれ、次いで先行、差し・追込には厳しい流れと考える。
1着トーホウジャッカルは、前走神戸新聞杯3着(=阪神芝2400m:0.0秒差)からの好走。京都芝コースは(0-0-0-1)、芝3000m戦は初でした。夏に中距離の条件戦を使われ、前走で重賞好走した馬で、芝2400m戦は(0-0-1-0)とまだスタミナの裏付けには不安がある馬でしたが、しかし本馬はスペシャルウィーク産駒で菊花賞とは縁のある血統だし、前走も直線で不利を受けたが僅差の3着に好走し、能力は示したと思われ、その能力に期待して評価し、結果1着好走。今回は内枠でもあり、内内を回っての距離ロスを抑えられる位置取りが可能という点でも好走の可能性は高いと考えて期待し、やはり内枠の利は活きたと思われる。菊花賞はとにかく内を回れる距離ロスがないことはプラス要因になるようで、最内枠に馬番1番の馬は過去にも好走は多いが1枠も特注と反省する。今回レコードでの好走にて、スタミナとスピードは証明されたわけで、締まった流れでのスタミナ勝負が一番この馬に向く競馬と考えて、今後の活躍にも期待します。
スペシャルウィーク産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。母父Unbridled’s Songはミスプロ系で、ダートの一流馬を出す一方で、ためると芝で斬れるのもアンブライドルド系で、また満遍なく活躍馬を輩出するわけではないが、大一番になると無類の強さを発揮するのもアンブライドルド系。先行力とためての一瞬の脚に優れ、軽いダートも強いが芝・ダート不問。短距離から中距離をこなし、3~4歳時が最も充実する。
No.〔16〕の牝系は、早い時期から走るのだが3歳春以降に成長を始め、距離が延びて本領発揮が多いステイヤー特性を持つ牝系。叩き良化型も多い。分枝記号aは、気性的に素直なタイプが多く、また父親よりもスケールが小さくなる傾向。
2着サウンズオブアースは、前走神戸新聞杯2着(=阪神芝2400m:0.0秒差)からの好走。京都芝コースは(1-2-0-2)、芝3000m戦は初でした。春シーズンは京都新聞杯2着(=京都芝2200m:0.2秒差)と重賞好走もしていた馬で、ダービーは11着と凡走したものの、前走神戸新聞杯2着と休み明けで好走して、今回叩いた効果もあり結果2着好走。京都芝コースでの好走が多かった点もポイントだったと思うが、本馬も馬番4番と内枠の馬にて、やはり距離ロスを抑えて位置取ることが出来たことが好走の要のも一つだったと考える。距離が延びてから成績も安定してきていることからも、本馬もステイヤーとして今後の期待が出来る馬と考えて好走に期待したいと思います。
ネオユニヴァース産駒はスタミナ型サンデーサイレンス系で、中山芝コースなど小回りコースでの好走が多く、短い直線をぐいっと抜けてくる器用さが武器。また内枠で我慢できるのも、ネオユニヴァース産駒の強み。上がりの速いキレ味勝負より、平均ペースに乗って短い直線でぐいっと出る競馬に抜群の適性を有す。また鋭い瞬発力を繰り出すタイプには能力の高い馬が多い(=アンライバルド、ミクロコスモス、ヴィクトワールピサなど)。また産駒はパワータイプの馬も多く、ダート中距離で好走も多い。芝馬は最初から能力の高さを見せるが、旬は短く、ゆっくりクラスを上がって強くなるのはダート中距離型。母父Dixieland Bandはノーザンダンサー系で、スタミナはもとよりパワーもあり、力のいる馬場を先行させたら強い。差す展開では取りこぼしは多々あるが、ローカルD1700mよりも中央のD1800mや大井に向く。2歳よりは3歳、3歳よりも古馬と成長力はある。
No.〔23〕の牝系は、スタミナとスピードに優れた牝系。分枝記号bは、鮮度と勢いが好走に重要なポイント。重賞初挑戦など鮮度の高い時は好走率高し。決め手には欠けるが自在性があり、格上げ戦に強い。
3着ゴールドアクターは、前走1000万条件戦支笏湖特別1着(=札幌芝2600m)からの好走。京都芝コースは初で、芝3000m戦も初でした。芝2400m戦は(0-1-0-1)、芝2600m戦は(2-0-0-0)と距離が延びての好走が多い馬で、春は青葉賞4着(=東京芝2400m:0.1秒差)と重賞でも好走出来る能力の下地はあると思われ、また逃げ・先行脚質からも先手先手を取れる展開利もあり得ると考えて、好走に期待して評価し、結果3着好走。想定したよりも位置取りはやや後ろではあったが、それでも先行しての好走で、菊花賞は後ろから追込での好走はやはり難しい重賞であると思われる(=マラソンでも先行集団で競っている人がやはり好走することからも、後ろから追込むのはかなり至難の業と考える)。近年菊花賞ではこの手の条件戦上がりの馬でも、裏路線からの鮮度という点では期待できるようで、好走も十分あり得ると考えるべきで侮ってはいけないと反省する。
スクリーンヒーロー産駒はロベルト系で、強さと気性の激しさ、融通性のなさが同居し、これはブライアンズタイム系に通じるロベルト系らしさを有している。同じロベルト系ノグラスワンダー産駒と同じように、早くから活躍するマイラーと古馬熟成の中長距離馬がいるが、もっと振り幅の大きい重賞大駆けのタイプで、ぬるい競馬は合わない。母父キョウワアリシバはレイズアネイティヴ系で、長距離に向き、前半ゆったりした流れからマクリが決まる展開やコースに向く。
No.〔1〕の牝系は、クラシックで好走が多く3歳春にはある程度完成する、完成度が高く仕上がりの早い牝系。3歳秋以降は緩やかに成長する。分枝記号pは、時計のかかる馬場に強く、急坂も苦にせず安定性はある。ただしここ一番の大舞台に弱いところがあり、伏兵の立場だと好走しやすく狙いたい。断然人気では過信禁物。またスローの上がり勝負には強いが、時計の速い決着は苦手な傾向。
4着タガノグランパは、前走セントライト記念3着(=新潟芝2200m:0.2秒差)からの好走。京都芝コースは(1-0-1-0)、芝3000m戦は初でした。春シーズンは、ファルコンS1着(=中京芝1400m)と重賞好走歴はありダービーでも4着(=東京芝2400m:0.3秒差)と上位好走していた馬で、夏を越して前走セントライト記念3着好走もしていた馬。いまだ距離適性がどこが適距離か?は確証を持てないが、どこでも上位に好走できる能力は秘めているようで、今後の成長にも期待したい。案外キングヘイローのようなタイプなのかもしれないと考えて、距離というよりペースで好走できるかが決まるタイプかもと考えます。スローの緩い流れから上がりだけの勝負より、締まったペースで持続型の流れになる方が好走するタイプと考えます。
キングカメハメハ産駒はキングマンボ系で、格の高いレースで究極のスピード競馬(=レコード決着)になるほど凄味をきかす血統。厳しい展開ほど持ち前の底力が活き、2歳から走れる完成度の高さと成長力がある。本格化前は詰め甘な点があることには注意が必要だが、ダービーの時期からは実が入り、成長力も豊富。また馬場悪化時にも好走が多く、これはキングマンボ系特有の道悪の上手さに起因するものと考える。母父スペシャルウィークはスタミナ型サンデーサイレンス系で、長い末脚を使い、嵌った時の強さは破壊力十分で、カミソリというよりはナタの切れ味。その分、小回りコースでの取りこぼしやスピード競馬での不安定さがある。一方で2歳戦に強い早熟性も有するが、古馬での成長力は豊富。
No.〔9〕の牝系は、早い時期から好走できるが本格化前までは詰め甘なところがある牝系。小回りコースは鬼門で、広いコース変わりはプラス要因。3歳秋以降は本格化が始まり、堅実に走るタイプとなるが、人気よりもやや人気が落ちて伏兵の立場のときの方が好走しやすい特性もある。分枝記号eは、気性が荒く、平均ペース以上での雪崩れ込みが得意で、上がりのかかる消耗的な流れに強い特性がある。また重馬場やダートなど時計のかかる馬場に強いが、一旦調子を崩すと復活が難しく、調子のピークが短い。
5着ショウナンラグーンは、前走セントライト記念8着(=新潟芝2200m:0.7秒差)からの好走。京都芝コースは初で、芝3000m戦も初でした。春シーズンは、青葉賞1着(=東京芝2400m)重賞好走実績があった馬で、ある程度のスタミナの裏付けはあった馬。ダービー6着(=東京芝2400m:0.5秒差)と上位には好走していたし、夏を越しても同じように成長はしていたと思うが、GⅠではやや足りないタイプの馬のようだと考えます。今後の成長には期待するが、重賞善戦馬というのが妥当ではないでしょうか!?
シンボリクリスエス産駒はロベルト系で、本格化前までは詰め甘で、持久力とスピードの持続性能に優れていて厳しい流れでこそ本領発揮するが、意外にあっさり強敵相手に凡走する淡泊さも持ち合わせている。2歳~3歳春の時期のロベルト系は全般的に詰め甘なことが多いが、クラシック春シーズンを終えると本格化を始める。またロベルト系は緩い流れよりも、ペースの締まる流れで底力を問われると好走しやすくなる特性もある。特にレコード決着など時計が速くなる厳しい流れで覚醒する。叩き良化型でさらに上昇中はロベルト系の好走ポイント。母父マンハッタンカフェはスタミナ型サンデーサイレンス系で、ステイヤータイプだが素軽い先行力を持ち、難儀な不発が少ない堅実さが特徴で前半に脚を溜めれば鋭い瞬発力も使える。また道悪の成績が良く、パンパンの良馬場よりも多少時計の掛かる馬場向き。丈夫さが取り柄で、詰まったローテーションや高齢馬が穴をあける。
No.〔10〕の牝系は、スピードの持続性能に優れた牝系。短距離だとペースの弛まない淡々としたペースに向く。または長距離と距離適性は幅広いが極端。分枝記号dは、精神的にタフなタイプが多く、遠征や重馬場は苦にしない。また前走好走だと次走でも好走しやすい特性も持つ。
菊花賞のポイントは、
①『中弛み』が基本。前につけられる経済コースを通れる馬が好走しやすく、4コーナー5番手以内が好走しやすい。
②スタミナ型サンデーサイレンス系重賞。ロベルト系も好相性。非サンデーサイレンス系配合馬は割引。
③No.〔1〕〔2〕〔4〕〔9〕〔16〕の牝系は好走しやすい。前走トライアル好走のNo.〔16〕の牝系は特注。
④神戸新聞杯好走馬で、ダービー上位好走馬なら堅軸となる。神戸新聞杯で4着前後でキレ負けした馬なら、反撃可能。
⑤セントライト記念組は、時計の速いレースでの好走馬は中距離のスペシャリストなので軽視すべき。
⑥裏路線の鮮度の高い馬は要注意。近走条件戦好走馬でもステイヤータイプなら要注意。3着候補に検討すべし。
⑦内枠有利。最内枠の馬は特注。
⑧馬場悪化ならより、長距離戦なので前に位置する馬をより重視すること。
⑨京都芝コース巧者にも注目。
→次走狙い馬:トーホウジャッカル,サウンズオブアース